暁 ~小説投稿サイト~
魔法少女リリカルなのはANSUR~CrossfirE~
Ep39それが僕たちの歩む道~Belief and Pride~
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キャロぉぉーーーーーーッ!」

あそこにはキャロが居た。二佐も居た。同じ管理局の仲間が居た。安否を確認するためにすぐさま通信を繋げる。だけどノイズが紛れるだけで何も返って来ない。なら念話は? ・・・キャロの声が返って来ない・・・?

「・・・グラナァァァーーーードォォォーーーーッ!!」

グラナードに跳びかかって押し倒す。ほとんど無意識に“ストラーダ”じゃなくて素手でグラナードの顔を殴っていた。何回も何回も何回も何回も何回も何回も、殴って殴って殴って殴って・・・。

「soうだ・・いi顔だ、騎士エRiオ・・・! もっとda! 激sIい感情を見せろ! 怒れ! 憎め! 怨め! 良心っていuタガwo外se!!」

グラナードは笑顔だ。殴られても痛みがないとでも言うように笑い続ける。そんな僕とグラナードに影が差す。それだけじゃなくて声もする。翼を羽ばたかす音もする。あまりの怒りで我を忘れていたから気付くのに遅れた。

「エリオ君!」

この声は、この音は、ずっと前から聞き慣れた、僕にとってあって当たり前のモノ。

「キャロ! フリード!」

「エリオ君!!」

見上げるとそこにはキャロとフリードが居た。大きく羽ばたきながら地面に降り立ったフリードから降りてくるキャロ。キャロの無事を確認した途端、僕がどれだけキャロを想っていたのかハッキリと解かった。あそこまで我を忘れるほどにまで怒れる僕は、キャロのことが・・・。

「良かった・・・無事で、本当に良かった・・・キャロ」

「あ、う、うん。その、拠点を制圧したことでわたし達の仕事は終わったから、念のために離れていたんだ。えっと、ほら、もしかして次元跳躍砲が来るかもしれないし、だから・・・」

しどろもどろで説明するキャロ。落ち着いたから気付いたけど、フリードから降りてきたのはキャロだけじゃなかった。もう1人、二佐もそこには居た。視線は僕じゃなくて、仰向けで倒れているグラナードにのみ注がれている。

『拠点制圧をしているときにランボルギーニ二佐にだけ話したの。グラナードの正体がメルセデス・シュトゥットガルトで、その目的が復讐と、エリオ君と闘うことだって』

二佐とグラナードを見ていると、キャロからそんな念話が来た。まさかの再会がこんな形だなんて、2人の今の心境がどうなのか判らない。声を掛けることも出来ない雰囲気にキャロと2人で黙って見ていると、二佐が突然グラナードの身体をゲシッと蹴る。

「「ええええ!?」」

するとグラナードは「痛ッ!?」と言って身体を起こした。何か一触即発な空気が漂い始めた気がする。

「よぉ、メルセデス。後輩にえらいやられようじゃねぇか」

「・・・うっせぇよ、鬼隊長(オヤジ)さん。油断しただけさ、まだ負けちゃいねぇ」

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