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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百六十九話 帝国は余裕
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いし、GIOの時も審査委員を為さっていますものね」
「ですわ、流石はテレーゼ、適材適所ね」

皆が皆、男爵夫人を褒め称えるが、本人にしてみれば“褒め殺しってこう言う事も言うのかしら”とか“この子等にしてやられた”とか考えていた。

「姐さん、いえ、マグダレーナ・フォン・ヴェストパーレ男爵夫人、是非とも男性ユニット軍団の総合プロデューサーを引き受けて頂きたく存じます」
今までおちゃらけ笑っていた、テレーゼが真面目な表情で男爵夫人に依頼する。

更に他の面々も口々に男爵夫人に懇願すると、男爵夫人も“女は度胸だわ”とやる気を出した。
「判りましたわ。わたくし、マグダレーナ・フォン・ヴェストパーレ、総合プロデューサーを受けますわ」
その答えに、皆が皆、歓声を上げた。

「男爵夫人、ありがとうございます」
テレーゼが神妙に礼を言う。
「やる以上は、GIOに負けないグループにするから、そのつもりでね」
「ええ、男爵夫人に全て任せますわ」

男爵夫人のやる気に喜色を見せるテレーゼだったが、この後男爵夫人が作った男性アイドルユニットV480(ヴェストパーレ480)の凄さに、やり過ぎだったかもと時々考える事に成る。しかし、この瞬間から、帝国、同盟、フェザーンを股にかける男性アイドルユニットが出来る素地と成ったのである。

GIO48、V480と立て続けに帝国芸能界に新風を吹かしたテレーゼは、この後、お笑いグループによる、笑いの殿堂などや、アニメフェスティバル、ゆるキャラブーム、さらに禁断の薄い本祭りまで開催し、帝国中にアイドルブーム、お笑いブーム、アニメブーム、ドラマブーム、マンガブーム、薄い本ブームが起こることにより、帝国全土がルドルフ大帝の頽廃文化禁止から解き放たれる切っ掛けを作る事に成る。

門閥貴族の中でも、薄い本ブームが起こり、腐女子や貴腐人なる存在が顕著になり、薄い本を馬鹿にした当主が離婚されるに至って、貴族達から規制しようという話が出たが、皇帝フリードリヒ四世御自ら薄い本を読んで、祭り開催を笑いながら許可したため、誰も文句が言えなく成り、帝国中が薄い本ブームに沸き立つことになる。

当初は、ルビンスキーも地球教も、テレーゼ皇女と皇帝の我が儘だと考え、歯牙にしていなかった。しかしこの影響で町に悲壮感が少なくなり、宗教へ逃げる者より趣味へ走る者が増えたために、地球教への入信者が帝国では激減する事に成り、慌てふためくことになるが、その時には既に手遅れと成っていた。




薄い本ブームの中で、軍務省の女性達の間で流れた薄い本の話。


「ねえねえ、聞いた、あの寵姫の弟でこの前昇進した金髪大将閣下ってさ」
「ああ、知ってる知ってる、S大将でしょう」
「そそ、あの赤毛のノッポ参謀長と出来てるって」


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