暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep38ランスターの弾丸は全てを撃ち抜く〜My answer〜
[10/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
同じ11発。お互いの間で相殺し合うクロスファイア。そしてお兄ちゃんが直接向かってきた。あたしに向かって振るわれる黒銃の刃。

「幻術!?」

あたしの視線の先に居る幻影(あたし)が攻撃を受け、揺らいでまた元に戻る。お兄ちゃんが混乱している。クロスファイアは本物なのに身体が偽物。まさかあたしが床下に居るなんて思ってもいないはず。

――クロスファイアシュート――

あたしは素早く床下を移動。別のところから上半身を出して、お兄ちゃんを包囲するように配置した幻影に紛れて撃つ。そしてすぐに床下に潜る。これはかなり地味でカッコ悪い。だけど手段は選んでいられない。上からステップを繰り返してあたしの攻撃に対処している音がする。暴走状態じゃない今は、さすがに魔力弾でも防御しないといけないみたい。また離れた所から上半身を出す。

「見つけた・・・!」

――ヴェロシティ・レイド――

黄色い高速砲が目前にまで迫る。

≪Protection≫

“クロスミラージュ”がギリギリのところでプロテクションを展開、直撃は免れた。だけど衝撃と爆風だけはどうしようもなくて、周囲の床板ごと吹き飛ばされる。転がっている最中に頭を打ったのか、額から一筋の血が流れる。

「・・・どうして見つかったのか、知りたい顔だな、ティアナ」

グローブで額の血を拭いながらお兄ちゃんの方を見ていると、そう声を掛けられた。そんな顔をしていたつもりはないけど、そう言われたのならそうなんだろう。すると無言のお兄ちゃんの周囲に黄色スフィアが集まってきた。

「簡単だよ。サーチャーを使ったんだ。探索用の魔力スフィア。周囲3m圏内の物体の動きを察知して、術者である僕に点滅することで報せる。生前、デバイスを持っていたときはデバイスが教えてくれたけど、この神器にそんな機能は無いからね。だから点滅なんて原始的な方法を取らざるを得なかったけど、それで十分だったというわけだ」

そう言って白銃・黒銃両方の銃口を向けてきた。というか神器? やっぱりあの2挺の銃は普通の武装じゃなかった。

「僕の勝ちだ、ティアナ。今からでも管理局を辞めて別の仕事に就いてくれ、頼む」

最後通告。冷たい言葉とは裏腹に本当にあたしを心配しているのが分かる。お兄ちゃんにこれほど想われて幸せ、だと思う。だけど、

「あたしは・・・辞めるつもりはない。それにまだ・・・」

≪Dagger Mode≫

「この闘いを諦めたつもりもない!!」

2挺の“クロスミラージュ”をダガーモードにして突進。お兄ちゃんは「ティアナッ!」って叫んで、でも迎撃態勢に入った。まず左手の“クロスミラージュ”を振るって魔力刃を走らせる。それに対してお兄ちゃんは、左手の黒銃の刃で受け止めた。激しい火花が散る鍔迫
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ