暁 ~小説投稿サイト~
魔法少女リリカルなのはANSUR~CrossfirE~
Ep38ランスターの弾丸は全てを撃ち抜く~My answer~
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通用しないことが判った。
(砲撃か集束砲じゃないとダメかも・・・!)
――誰が知る其が終の果て――
射撃ポジションを探すために駈け出した時、すぐ目の前を魔力弾が足元へと通り過ぎた。だから足を止めざるを得なかった。振り向く。あたしをジッと見つめるお兄ちゃんの目。虚ろなんだけど、あたしを射抜いているその異色の目。やっぱり怖い。
「くっ・・・!」
違う。今はそれより体勢を整えないとに・・・。
――フェイク・シルエット――
突発的に幻影数体を作り出してあたしの元に集わせ、そして一斉にバラけさせる。お兄ちゃんは本物と偽物に区別がついてないはず。だからこれで少しは時間が稼げる、と思う。
「ЖБ∬♂Ω∵」
お兄ちゃんはギョロって目を動かして、周囲に散っていくあたしの幻影を視線で追い掛ける。
――嗚呼、目醒めよと声がする――
そして幻影の方に向かって行って黒銃の銃口を向け、砲撃を撃った。砲撃で掻き消えて幻影と判るとまた、別の幻影に目を向けた。これはチャンスかもしれない。幻影に魔力弾を撃たせ続ける。お兄ちゃんは幻影なんて知らずに、迎撃態勢に入って魔力弾を撃ち込んでいく。もちろん幻影だから素通りしていく。
「クロスミラージュ、このまま幻術維持」
≪Yes, master≫
消されていくと同時にまた新しい幻影を作り出して、お兄ちゃんの前に出す。時間を稼いで思考する。今すぐにでも使えるのはフォントムブレイザー。それで勝てるかどうか判らない。スターライトブレイカーの方が確実かもしれないけど、今はそんな余裕が無い。集束中を狙われたらアウトだ。
≪Phantom Blazer, Standby≫
だから砲撃を選択する右手に持つ“クロスミラージュ”をブレイズモードにして、銃口を幻影に対処しているお兄ちゃんに向ける。
――ファントムブレイザー――
トリガーを引いて砲撃を撃った。こっちに振り返るお兄ちゃんの目は虚ろ・・・じゃない!?
しっかりといつも通りの目であたしの方を、向かってくる砲撃を捉えてる。
「僕を越えてみせろっ、ティアナ!!」
――クロスファイア・アサルトドライブ――
黒銃を今さらのように砲撃に向けて、今までのように聞き取れない言葉じゃない、理解できる言葉でそう叫んだ。それと同時にクロスファイアを集束させての砲撃バージョンを撃ってきた。どうして?だとか思っている暇もない。一瞬で臨界点まで高めたその砲撃が、あたしの砲撃の行く手を塞ぐ。お互いの砲撃が衝突した。拮抗するあたしとお兄ちゃんの砲撃。
「クロスミラージュ!」
「まだまだ!!」
――クロスファイアシュート――
――クロスファイアシュート――
あたしは左の“クロスミラージュ”
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