Episode3 パーティー
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ら話を聞きますよ。っと、その前に、他のお客さんが来る前に、やっておくべきことがあるのでは?」
「え、あ、うん」
そう言って、彼女は店を出て行き、すぐに戻ってきた。
「すいません、なんか気を使わせてしまって」
「いや、気にすることはないですよ。それに、敬語は必要ないですよ」
「そう?正直この喋り方あまり得意じゃないのよね。あ、そうそう、自己紹介がまだだったわね。あたしは、リズベット。リズで構わないわ」
「僕はシン。よろしく、リズさん」
「さん付けはいらないわよ。それに、シンも話し方いつもどおりでも構わないわよ」
「いえ、僕はこれが地なので」
「そうなの?」
お互い軽いあいさつを交わした後、本題に入ることにする。
「改めて、何か困ったことでもあったんですか?もし、僕にできることがあるなら、力になりますが」
「えっと、実は今日中に仕上げなきゃならない、オーダーメイドの注文に使う素材の在庫を切らしちゃって、急いで取りに行こうと思ったのよ」
「なるほど、誰か知り合いに頼もうとかは考えたのですか?」
「うん。でも、連絡はしてみたんだけど、今日は先約があってダメだったんだ。だから、あたし一人で行こうと思ったわけよ」
「そこに、僕が店にやってきたってわけだね」
「うん」
金属素材の採取か……、場所によっては僕にも行けるだろう。よし、ここで会ったのも何かの縁だし、これからもリズさんにはお世話になることもあるだろう。
「あまり高層階でないのなら、僕がその素材取ってこようか?」
「え?いや、悪いわよ、そんな初対面の人にそこまでしてもらうなんて!」
「困った時はお互い様ですよ。それに、これからもリズさんに色々とお願いすることがあると思うしね」
「そ、そう?」
「うん。それで、場所はどこになりますか?」
「四十層にある『白銀の洞窟』ってところにいる、モンスターからドロップできるわ。〈エレミア銀鉱石〉っていう金属素材よ。今のところ、その洞窟でしか手に入らない金属よ」
四十層か……、今のレベルでは、安全マージンは無いに等しいが、なんとかなるだろう。死と隣り合わせの修羅場の数なら、攻略組にも負けない程、乗り越えてきている。
「『白銀の洞窟』だね。じゃあ、今から採りに行ってくるよ」
「ま、待って!もしかして、一人で行くつもり?」
「うん、そうだけど?」
弓使いではあるが、ソロで活動続けているので、一人のほうが戦闘もやりやすい。足手まといとかは、決して思わないが、ただ僕自身パーティーを組むことに少し抵抗があるというか、苦手なだけなのだ。
「だいたい、ドロップするモンスター分かってるの?」
「いえ。でも、そこでしか手に入らないってことは、その洞窟にしかポップ
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