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ソードアート・オンライン〜奇跡のチーター〜
2話 大切なもの

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18層主街区 ドルフ
ザワザワ…
おい、あれって…
ああ、間違いねえよ…あの鎖鎌は

「殺戮者helだ」
14層からだ
情報屋に頼み、俺の名を有名にさせたのはある意味では正解だったと言えるだろう
少し前まで人々はデスゲームに閉じ込められたことにより狂乱していた
自殺をする者、無謀なレベルで最前線に飛び込み散る者
このアインクラッドでは負の連鎖が続いていた
だが、断ち切った者がいる…
血盟騎士団団長ヒースクリフだ
奴はいきなり現れ、異常な程の格差を見せつけた
当然人々は魅了され、クリアへの意志を固くする人々が増えた

だが
忘れてはいけない…どこにでも欲に負ける者はいる
犯罪者プレイヤー
窃盗。時には殺しまで
欲は大きくなるからこそ危険である
必要だったんだ、このSAOにも
絶対強者?…違う 英雄?…違う 必要なことは

制裁者だ
どの世でもそうだ
悪人がいるからこそ警察がいる
死刑が存在する
牢屋がある

だが現実は甘くない…
俺が制裁者を気取り、犯罪者プレイヤーを殺し、ある時は回廊結晶で牢屋に閉じ込めた
だが、ヒトは俺を非難した

そこまでしなくても

非人道的だ

挙げ句の果てにはギルドも交じり非難してきた
血盟騎士団さえも
俺は今「殺戮者」の肩書きを捨てている
言われたんだ、「お前みたいな殺人者は必要としていない!かえって迷惑だ!この化け物め!」と
血盟騎士団はそれに賛成をした
誰も分かってくれない、誰も…
だからもういい、俺は…弱い……
今や血盟騎士団の副団長になっているアスナに否定されただけでこの様だ

アスナとは現実で面識があり良く遊んだ
あの頃は楽しかった、まあもうないだろうが
一度破綻した人間関係に修復は9割9分ありえない、表面は仲良く修復したように見せても内面では否定しつづけるだろう

つまり俺は、プレイヤー全員ともう関係を修復することは無いんだ
こうなればひたすら傍観者、成り行きを見届けよう
この世界の成り行きを

今日は「キリト」と隠し扉を探索するんだったな…行くか


17層迷宮区奥 隠し扉
「悪りいなキリト、考え事してたら遅れたよ」
「まぁたあのことでも考えてたんだろ?」
キリトには敵わないな、こういうことでは
だからこそ、信頼出来るんだがな
「で、キリトはもう見たのか?奥」
先に見てるだろうな、はは
「馬鹿、いつもヘルが先頭だろ?隠し扉なんて独り占め出来ないだろ」
「そうかそうかー、ま、行くぞ」
「ちょ、そこは涙拭って感謝するとこだぞ!」
やっぱり思う
親友は一人しか要らない
「無視か!!ヘル!」

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