暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
敵情視察 ─柳洞寺のサーヴァント─
[2/9]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
の戦況における最大脅威は、やはりバーサーカーだ。
あの夜、バーサーカーは確実に一度殺された。
なのにアレは、まるで何事もなかったかのように復活したのだ。
イリヤスフィールが何らかの魔術行使をした気配はなかった。
つまりあの化け物はマスターからの事前準備も事後処理もなしに、自分が殺された後に自力で蘇生したことになる。
物理、魔術を問わず、肉体への干渉を無に帰す頑強さ。
更に死んだ後に自動で蘇生魔術が掛かる様から見て、バーサーカーの宝具はあの不死身性を支える補助的なものだろう。
バーサーカーは理性を代償に基本能力値を強化する狂戦士のクラス。
代わりにより多くの魔力とその制御が必要になり、宝具の力も十全には発揮できなくなる。
ならば攻性宝具の性能は大幅に制限されているはず…………要はあの要塞のような肉体さえ突破できれば勝機はある。
イリヤスフィール自身の無防備さ、無垢すぎる性格も付け入る要素ではあるが、あれを弱味と取れるかは判断しづらい。
あれだけのサーヴァントを従えているのだからかなり優れた魔術師なのだろうが、彼女の術者としての実力は未知数だ。
甘く見たところに予想外の痛手を受けるかもしれない。
柳洞寺に潜むキャスターも一筋縄ではいかないか。
通例には最弱のサーヴァントと言われているらしいが、勝てる見込みがないなら勝負は成立しない。
陣地作成等の特殊技能、魔術師として他の
魔術師
(
マスター
)
の手の内を読むなど、正攻法でなければいくらでも勝ち残る手段はある。
事実、今はこの地の霊脈の一つである柳洞寺を陣地として、街の人間から魔力を掻き集めている。
結果として俺や他のマスターも、キャスターにはおいそれと手を出せない状況だ。
バーサーカーとは別の意味で厄介な相手。
向こうが動くのを待つか、あの夜のように他のマスターと共同戦線を張るか。
キャスターとバーサーカー、この二つの件については利害の一致から、協力し合うマスターが出てくる確率は高い。
なので今はまだ、こちらから手を出すつもりはない。
しばらくは他のマスターの動向に気を配り、協力を求められれば条件次第、最も望ましいのは漁夫の利を得られる状況だ。
ランサーについては真名まで判明してはいるが、彼の宝具への対抗策はこれといって思い付かない。
放てば必中必殺と謳われたあの魔槍が宝具であるならば、魔術師の小細工程度で防げるものではないだろう。
槍としての射程限界はあるだろうが、一度放たれればそれで終わりだ。
唯一考え付くのはそもそも撃たせないということだが、フェンサーの話と彼についての逸話が真実ならば、ランサーは相当な戦上手である。
真っ向からの白兵戦で倒
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ