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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
人類最終試練、二人
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リアされているが、全てがクリアされていないという意味合いにおいては、彼女は白夜叉と似ているのだ。
・・・まあ、本当に奥底まで覗いた場合、多少訳が違っては来る・・・かもしれない、微妙な存在ではあるが。

「でも、見なかったことには出来ない。そんな選択肢、あたしの中にないもの。」
「そうか・・・では、しかたないのう。まず、おんしから、」
「ちょい待ち。なんか勘違いしてるみたいだけど、最後まで話は聞きなさい。」

臨戦体制に入ろうとする二人を、ハンニャは手振りで止める。

「勘違い、だと?おんしのことだから、あやつに言われたことを遵守するのかと思ったが?」
「ああ、確かに私の主に言われた言いつけは、何があっても守るわよ。」
「それは、シ○カに言われたことをちゃんと聞くように、じゃろ?」
「それも有ったわね。あたしはお釈○(シャカ)の一部といっても間違いじゃないんだから、ちゃんと言うことくらいは聞いとけよ、って。」
「だったら、俺たちを止めるんだろ?」
「確かに、それだけだったらそうね。でも、言われたのはそれだけじゃないもの。」

そういいながらハンニャは再び、拳をおろすように催促する。
そして二人が降ろしたのを見て、それを話す。

「あの人は、ただし、コミュニティのためなら、気にせずやってくれ、とも言ってたわ。だから、あたしはここで白夜叉と悟空を止めない。」

もちろん、ここで言っているコミュニティとは、現時点での“ノーネーム”のことだ。

「だが、それでは命令に逆らったことになるのでは・・・」
「大丈夫よ。悟空もあたしも、言われたのは白夜叉を下層には行かせるな、ですもの。天岩戸に引きこもってくれるなら、それ以上助かることはないわ。」
「いいかげんじゃの・・・」
「それが、あの人から学んだことよ。」
「それでいいのか?悟り(おんし)は。」
「いいに決まってるじゃない。あたしは、愛した人のために生きる、って決めたのよ。」

そして、ハンニャもまた白夜叉に一言。

「そういうわけだから、あたしも二人と一緒に行くわよ、天岩戸。」
「・・・は!?それこそ、シ○カのやつに怪しまれて、」
「報告の義務とかないし、大丈夫でしょ。それと、もう一つ。白夜叉からゆっくり聞きたいことがあるのよ。」
「聞きたいこと?」

白夜叉が聞き返すと、ハンニャは真面目な顔つきで、

「寺西一輝、って子のことを、聞かせて頂戴。」

そう、言った。

「それは構わぬし、暇つぶしになるから良いのだが・・・なぜ、一輝のことを?」

そう、それは事情を知らない人間からすれば当然の質問だ。
だが、事情さえ知っていればこの質問の意味はすぐに分かる。

「簡単なことよ。何回か色んな手段を使って彼を視たんだけど、似て
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