暁 〜小説投稿サイト〜
とある物語の傍観者だった者
14話:途中退場
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。当事者でもない余所者なオレはなるべくこの件に関与したくないし、テスラにも邪魔するなと言われているから何もしないけども」

「………」

 オレが関与して知っている物語が大きく変更されても困るしな。それに関していうならテスラも邪魔だけども。

 とりあえずは、だ。目下の問題は、

「ねーちん達が今まではどうだったかは知らないが、カミやんがインデックスと出会い、ねーちん達のやり方に問いかけたアイツに協力を求めるか排除するかは、結局はねーちん達次第だ」

「まるであの少年なら彼女を救えるように聞こえるのですが……」

「そこまで深い意味でもないさ。ただ、言いたいのは、インデックスがもし救われるのなら、今の現状に終止符を討つ者はオレじゃないってことだけは確かだ」

「貴方は、本当に協力してくれないんですね。リリィ(・・・)の時と違って……」

「それはこれとは関係ない話だろうが……」

「……そうですね。すみません」

 関係ない話を持ち出してもオレは協力しない。変な期待はしないでくれ。

「言っておくがオレはマゾじゃないぞ? 毎回血を流してまで悲劇のヒロインを救うヒーローになるつもりはないし、でもオレが命を懸けてでも守りたいとそう思えたのがリリィ(・・・)だっただけだ」

 本当に今は関係ない話だ。

「だから、まだ顔も声も知らない少女のためにオレができることなんてないし、救えるのはオレじゃなく、カミやんか、もしくはねーちんかもしれないし、ステイル=マグヌスとかいうオレんちを全焼させたクソ野郎かもしれないし、テスラかもしれない。または土御門か、イギリス清教の誰かだろうよ」

「………」

 まぁテスラはないか……

 こいつが厄介か。今回の一件で一番邪魔なのはオレじゃなくテスラだろうかと思うのだが。

 テスラは仕事を遂行しなくてはならない。そうじゃないと、また監獄送りだろうか。

 だから『回収』以外の他の解決法は許されないと、オレは思うのだ。

 だから、何をしだすかも分からないオレを病院で監視して仕事に支障を出さないようにしていた。

 でも、これからのシナリオはテスラにとって好ましくないから、カミやんを排除するかもしれない。

 そういう不安が心の隅にあった。

 だから、オレが取る行動は……

「ねーちん、オレをテスラの元に連れってくれ。テスラを連れて病院へ帰る」

 オレの知っているアニメには存在しないオリジナルキャラ。

 それがオレ達だとすれば、この一件に終わりまで関わっては本当に碌なことになりそうにないからな。無駄に血を流すのも嫌だ。

 だから、たとえオレの社会的地位が抹消しても、病院でテスラとイチャイチャしておこう……これでいいんだ。

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