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Tellus
1-1始まり
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No.5だからな、一応」

男はまた軽い調子で言ったが、カインは自然と舌打ちをしていた。

「No.(ナンバーズ)かよ…クソッ!」

No.5を名乗った男は背中に背負っている幅広な黒い剣を構える。

「じゃあ、そろそろ始めますかね」

その言葉を皮切りにNo.5は地面を蹴ると同時に足の裏には青い円状の魔方陣が出ており、魔法の力を借りてロケットのような速度でカインに向かう。カインは壊してしまえばこっちのものだと、刀を構えるが

「やらせると思うか」

男は既に目の前に出現し、先程よりも殺気が数段重くなっている。 男は刃ではなく面積の広い平地の部分でバットを振る要領でカインを吹き飛ばす。カインも防御は出来たが咄嗟の事で十メートル程飛ばされ、地面と激突し傷口に激痛が走り踞るが、その隙を見逃してくれる程敵は甘くはない。今度は平地の部分ではなく、刃の部分でこちらを断ち切ろうという意思と共に剣から落ちるようなモーションでカインを襲う。直後地面が割れる轟音は聞こえるが人を斬った感触はない。光の球体一つではこの空間を照らすにはあまりに足りない。どこに隠れたか首を動かしていると、隣に小さな音が鳴り確認すると、どうやら血のようだ。男は自分の物でないと分かると天井を確認する。十メートル程の高さの天井だ。

「そんなとこに隠れてたのか」

カインは天井に刀を突き刺し、空中で体を維持していた。カインは諦めたように降りてくる。腹部の傷口には手を当てているがたらたらと血が垂れていた。

「お前さんその傷は俺の攻撃で付いたものじゃないな…手負いだったのか」

「なんだよ、逃がしてくれんのか?」

男は軽く笑うと、平地の広い剣を構え直す。

「…まさか」

さっき笑ったのが嘘のように重くのし掛かるような殺気がカインを襲う。

「だよな」

向こうが構えたことに、こちらも少し長い刀を構え直す。

そして激突。轟音と共に鉄同士のぶつかり合う音が辺り一面に広がっていく。だがこの鍔迫り合いは長くは続かなかった。カインは力を込めれば込めるほど傷が悲鳴を上げるように激痛が走り続ける。それに比べ向こうの男の剣はサイズが大きいことに伴い普通の剣と比べ非常に重い、カインも力は込めるが向こうが力を更に込めると簡単に押しきられ、軽く飛ばされる。靴は飛ばされる体を止めようと地面と激しい音を出しあう。努力の甲斐あってか止まりはしたが、当然男は追撃を止めようとはしない、それどころかここで決めるつもりのようだ。

「これで…終わりだ」

あの巨大な剣を高らかに天に向けて持ち上げる。すると黒い“何か”が剣に巻き付くように剣を包むと空気が振動するのを感じ取ることが出来る。

「竜破獄炎刃(りゅうはごくえんじん)!」

「(あれは……やばい!
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