戦う覚悟
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、なんとかなったみたいだ。アーチャーを目にしたライダーははぁ〜とため息をつき
「……最後のあがきも無駄になったか」
「ああ、これで終わりだ」
構えていた銃を下ろし諦めたように棒立ちになるとアーチャーは干将・莫邪を手にしライダーの体を切りつける。アーチャーの一撃がとどめとなりライダーはゆっくりと地面に崩れ落ちた。斬撃の痕は致命傷。
誰が見ても勝敗は決した。
「何だよ…何を勝手に負けてんだよ!?おまえが不甲斐ないからこんなことになったんだろうが!!」
「こんな、アタシに鞭打つのかい……はは、さっすがアタシのマスター」
自分が負けたことを信じられず怒鳴りつける慎二に力なく横たわるライダーは小さく笑った。その際に血も吐き出され、彼女たちがいる場所を更に赤く染めていく。
「やれやれ。ここまでくると、もはや子供だな」
いつの間に俺の後ろにいたアーチャーが呆れたように言う。
「う、煩い!サーヴァントの癖に!!!これは間違いなんだ。本当は僕が勝ってたんだ。全部、コイツが悪いんだ。コイツが!!」
そういって、慎二はライダーを指さす。ライダーは何処か諦めの表情だが、それでも笑みは絶えない。
「……ま、仕方なかったのかもね。敗者は敗れるべくして敗れる。こっちの方が強いように見えてもね―――きっと何かが、アタシたちは劣っていたんだ」
「な、なに他人事みたいに言ってんだよ!僕は完璧だった!誰にも劣ってなんか無い!こんなはずじゃ無かったのに………とんだはずれサーヴァントを引かされた!使えないやつだ!」
この場にいる誰よりも、勝負は決していると口にしたライダー。そして、それを認められない慎二。
そんな話をしている内に、ライダーの傷口から、さらに血が流れ落ちる。冷静を装っているが辛そうに見えた。
「くそっ!僕が負けるなんて!こんなゲームつまらない、つまらない!!!」
まるで子供の癇癪のように、声を張り続ける慎二。すると何かを閃いたのか俺に歩み寄り
「な、なぁ衛宮。お前に話があるんだ。僕に勝ちを譲らないか?だだ、だってほら、今回は偶然だったけど。次は100%負けるんだ。だから僕に勝ちを譲ってくれよ」
「慎二。それはできない相談だ。俺は負けるわけにはいかないんだ」
「くそ!ふん、お前もこんなゲームで勝ったからって調子に乗るなよ!!地上に戻ったらどこの誰か調べて復讐してやる!!大体死ぬ?何を言ってんの?これはゲームなんだよ?死ぬ訳ないじゃ―――――」
慎二の言葉が最後まで告げられる前に彼の腕が黒く染まる。否、染まるのではなく消えていく。
「な、なんだよ、コレ!?し、知らないぞ。こんなアウトの仕方、僕は知らない!!!」
半透明の赤い防壁が完全に俺たちの間を仕切り、世界そ
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