第四話 第二の怪人その三
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た。そこは応接間だった。黒檀のテーブルに見事なペルシャ風の大きなソファーが二つある、部屋の絨毯はダークパープルで壁に絵が飾られている。裕香はその絵を見て言った。
「あれっ、この絵は」
「マグリットだよ」
「ルネ=マグリットですよね」
「そうなんだ、描いてもらったんだ」
「凄いですね」
目を丸くさせてだ、驚きの言葉を出す裕香だった。
「マグリットなんて」
「まあね、うちの家にあるものでも特に高価なものだよ」
「いや、これは」
「マグリットって誰だよ」
薊はマグリットと聞いても目を瞬かせるだけだった、そのうえで裕香に尋ねた。
「一体」
「あれっ、学校の授業で習わなかった?」
「そうだったっけ」
「ええ、美術の授業でね」
「そういえばそうだったかな」
今度は首を傾げさせる薊だった。
「画家だよな」
「ええ、ベルギーの新現実主義のね」
「へえ、そういえば」
ここで薊はそのマグリットの絵を見た、それで言うのだった。
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