暁 〜小説投稿サイト〜
とある物語の傍観者だった者
13話:ねーちん
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
クソッタレが」

「……宜しくお願いします」

 テスラさん、妹キャラ忘れてますよ……と言える雰囲気じゃないな。

 しかし、嫌な空気だな。さっきまでの一歩踏み出せば地獄とはまた違った意味の気まずい雰囲気。

 オレは知っている。この魔術師、ねーちんは自分の手で友達であったインデックスを斬ってしまった。だから、よほどのショックを受けていたり元気がないんだな。オレの事なんかガン無視だ。スルーされている。初見だし自己紹介ぐらいしてくれたっていいじゃない。もちろん、オレから話しかけれる空気じゃないぞ?

 一方、テスラたんは仕事が無事終えるかヒヤヒヤというよりピリピリしてらっしゃる。そして、オレは黙っているけど、その仕事「回収」は失敗するんだけどもな……もしもテスラがブチギレたら、そん時はオレが全力で止めるか、嫌だけども。

 んで、仕事に少しでも支障が出てイラつくテスラと落ち込んでいるねーちんの間に挟まれたオレがステイル=マグヌスを自分勝手な言い分で殴りたいというふざけた考えは……まだ諦めきれないんだけども。口にはしないんだけどもぉっ!!

「じゃあちょっと行ってくる、そこから一歩も動かないでね、お兄ちゃん」

 あれ?病院に戻りさえすればいいのに何故待機。

 無理してウインクする彼女に無言の問いかけをする。

「こっから病院より、ラブホに行った方が近いのよ。今晩はそこで泊まりましょ♪」

 もうお前が言っている意味が分からない。聞かなかったことにしよう。

「神裂、私の代わりにお兄ちゃんをお願いね。逃げようとするなら斬っていいから」

「えぇ、わかりました」

「おいおいおい! それはちょっと考え直してーーー!」

 などと、こっから動くなと告げられるのであった。

 そして、テスラはたぶん子萌先生のアパートへ向かった。

 7月の夜の公園、なかなかのオツですな、はい。

「「………」」

 どうしよう、本当に一歩でも動いたら斬られるのだろうか?? 

 ここの公園には公衆トイレが儲けられている。

 なんだかー、急にトイレしに行きたくなってきたぞーーー。

「えーと、トイレに行ってもいいですかね??」

「………」

 無視された。返事がないから移動していいのかも判断しにくいな。

 そもそもこの人、空を見上げて都会の空は星が見えないですね、とても残念です的な顔をしてらっしゃる。

「あの、お〇っこしたいんだけど??」

「………」

 病院を脱走した形だから、服装も患者服だったり、今更だったり……肌寒いよな。

 しかし、ねーちんがこう無反応だと困る。

 よし、ちょっと煽るか……

「もう我慢限界だぜ? ここで漏らしちゃうぜ?? 
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ