フードの妖精
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ったく・・・ん?」
ふと、少年が空を見ると上空を飛ぶ黄緑色の光が一閃、そしてそれを追う赤い光が三つ見えた。
「ほぉう、あれがシルフとサラマンダーだっけか?しっかし、三対一とは随分とやるね〜・・・」
そう言って眺めていると黄緑色の光が森の中へと落下していった。
「あれま、墜ちちゃった・・・。しょうがない、行ってみるか」
そう言うと少年は光の落ちた場所へと歩きだした。
落ちた場所の近くまで来るとそこにはシルフの少女を囲むサラマンダーのプレイヤー、その数三人。
シルフの少女は曲剣を構え、臨戦態勢である。その姿に藪の中に隠れている少年は、
「あーあー、あんなに力入っちゃって・・・。これじゃあ、どっかの誰かさんを見てるようだよ・・・」
呆れながらも加勢に入ろうとしたその時、空から今度は黒い影が勢いよく降ってきた。
「あだっ!!」
なんとも間抜けな声と共に顔面から落ちたのはスプリガンの少年だった。髪はツンツンと逆立っており、初期装備ともいえる片手剣を携えている。
「いってて、着陸がミソだなこれは・・・」
スプリガンの少年は緊張感の欠片もない言葉と共に立ち上がり目の前の状況を確認する。
「何してるの!早く逃げて!!」
「重戦士三人で女の子一人を襲うのはちょっとカッコよくないなぁ」
「なんだと貴様!!」
「ついでに言うならそこの藪に隠れてるやつも出てこいよ」
そう言われて少年は渋々藪から出てくる。
「あらまあ、やっぱり分かっちゃいましたか?」
「て、てめぇ何者だ!!」
サラマンダーの一人が少年に尋ねると少年は、
「通りすがりのコート着た妖精っすけど?」
「ふざけているのか・・・」
「さあ?それは自分で確かめな♪」
そう言うと少年は拳を構える。
「さぁ、相手になりますよ!!」
「バカが!武器を持たず戦うなど!!」
サラマンダーのプレイヤーの一人はランスで突進する。
「危ない!」
シルフの少女は叫ぶが少年はそのランスの先を止めた、人差し指と中指だけで。
「なッ!!」
「遅いっすよ♪」
少年はパッと離すと、後ろに後退する。
「ねえ、そこのシルフのお姉さん♪」
「あ、あたし?」
「コイツら、倒しちゃっていい?」
「え、ええ。少なくとも、向こうはそのつもりだし・・・」
「りょーかい、そんじゃ後は任せます♪」
「いいのか?俺がやって?」
「構いませんお願いします♪」
「そんじゃ、遠慮なく」
そう言うとスプリガンの少年は地面を蹴り、サラマンダーのプレイヤーの一人を斬り倒した。
「ほう・・・」
「速い!!」
その速さにシルフの少女は
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