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SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第一章 第一層攻略
第2話 村へ
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 俺は今、キリトとシリカと共に《ホルンカの村》に向かって走っていた。
「シリカ、大丈夫か?」
 俺はシリカに、ちゃんと付いてこれるかという意味で聞いた。
 元βテスターのキリトと俺の走りに、付いてこれるかが心配だったからだ。
「は、はい大丈夫です。頑張って付いて行きます!」
 俺の言葉の意味をちゃんと分かって返事をしてくれたが、やはり『頑張って』と言っている事から、無理をしているようだ。

 ……仕方無い…
 俺はそう思い少し前を走るキリトに向けて言った。
「キリト、お前は先に村に向かってくれ。俺はシリカのペースに合わせていく」
「いいのか?」
 キリトがこちらに首だけ向けて聞いてくる、なので
「ああ、このままじゃシリカは村に着いた時にクエストを受けられる状態だか分からない、それに《リトルネペント》の他にも同時に受けられる、もう一つのクエストも受けるつもりだから、キリトは先に行ってくれ」
 と、返事を返した。

「…わかった。でもいくら二人とはいえ、同時クエストはレベル1じゃ、少しキツイいんじゃ…」
「大丈夫だ、俺は今レベル2だから」
「え!? マジで!?」
「ああ、マジで…」
「でも、それでも…」
 まだ心配そうなキリト、まぁ気持ちは分かる。でも…
「《リトルネペント》の方を重点的にやりながら行くよ」
「…分かった。無茶するなよ」
「お前もな」
 今の会話でキリトは分かったのか、よりスピードを上げて走って行った。

(相変わらず速いな〜)
 そんな事を思いながらキリトが遠くに行くのを見ていると
「あの…いいんですか?」
 シリカが申し訳なさそうに、俺に聞いてきた。
「ん? ああ、別にいいよ。それにキリトに言ったように理由もあるから」
「理由…ですか?」
「ああ、キリトがこれから《ホルンカの村》で受けるであろうクエストは、片手剣が貰えるんだ。でも、俺たちはその村にあるもう一つのクエストも同時に受けようと思うんだ」
「え? 2個もクエストって受けられるんですか?」
 シリカが疑問を口にする。まぁ、βテスターとは違い初めてなんだから当然の疑問だろう。

「まぁ、種類にもよるけど受けられるものと受けられないものがあるんだよ」
「そうなんですか〜..でも何で2個受けるんですか?」
「それはね。もう一つのクエストの報酬が短剣(ダガー)だからだよ」
「え!? 私の為なんですか!! …その..ありがとうございます」
 シリカは俺に少し下を向きながらお礼を言ってくれた。…あと夕焼けのせいなのか少し顔が赤い気がする。
「いいよ。…でもこの2個のクエストをこなすには、シリカにも頑張って貰うしかない」
「私も…ですか?」
「ああ、さっきキリトが言ったように二人で協力しないと、かなりキ
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