暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜Cross world〜
cross world:交換
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イヤーの十人が十人感じた事があると言うであろう、そんな代物。
なんだ?
何が起きた?
多くの疑問が頭に浮かぶ少年ではあるが、目の前に広がる光景には欠片の変化も見当たらない。
そう。
一人の少女の消滅以外は。
「…………ルナ?」
少年は、まるで人込みの中で取り残された子供のように、その名を口にする。
しかし、その呟きに対する応えはない。
さきほど、あれだけ響き渡った声は返ってこない。
代わりに人込みの中から飛び出てきたのは、妙な二人組みであった。
一人は女性。
女性にしてはかなりの長身を、神社で見かけるような巫女服に包み込んでいる。腰の部分には、全長一.五メートルは超えるという、かなり長い大太刀が古風な漆塗りの鞘の中に納められていた。
肌の色は、
闇妖精
(
インプ
)
に特徴的な乳白色な薄い紫色。
もう一人は、ちっこい少女。
老人のような白濁した白ではなく、高級なシルクのような純白の髪を持つ少女。長めな前髪の奥には、金と銀という異なる色合いの瞳が上品に輝いていた。
その身に纏っているのは、しっかりとした生地が暖かさを伝えてくる真っ白なダッフルコート。丈が合っていないのか、裾の先っぽのほうが地面スレスレのところを浮遊していた。
しかし、少年が不思議に思ったのはそこではない。
少女の背。
ここ、ALO────アルヴヘイム・オンラインならば、ログインする全プレイヤーに付与される、鳥というよりは昆虫を連想させられる翅が、少女の背にはなかったのだ。
妖精九種族ならば、見ただけで判別できる要素のもう一つのもの。肌の色だって、彼女の肌はきめ細かいアラバスタが振られたような健康的な白さを持ってはいたが、しかし種族を特定するような特徴は持っていない。
ならば考えられる可能性。
それはつまり、彼女がNPCの場合である、という可能性だ。
NPC。つまり、ノンプレイヤーキャラクター。
どこのゲーム世界でもいる、物語の導き手にして世界をコントロールする因子でもある存在。
ここALOでもそれは例外ではなく、このイグドラシルシティの露店やら宿屋などにも普通に存在している。
それならば、少女の種族が特定できない理由には折り合いが付けよう。ALOでのNPCは、固有の種族を持たない者達なのだから。
しかしそれでも、別の問題が鎌首をもたげてくる。
一般的なNPCには、多かれ少なかれ移動可能範囲というものをシステム的に設定されている。美少女や美女のNPCが、ごく一部の紳士達の手によっていかがわしい事をされないように、だ。
それが、おそらく一般のプレイヤーと思われる闇妖精の巫女装束女に連れ回されている?
ありえない。
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