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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
エピローグ
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ルグは苦笑しながらそう言うと、なのはの唇に自分の唇を押しあてた。
1分ほどのキスのあと、名残惜しげに離れるとなのははにっこり微笑んだ。

「じゃあ、しんじてあげる」

「ん、ありがとな」

ゲオルグがなのはの頭に何度かポンポンと軽く触れると、
なのははキッチンの方へ、ゲオルグはバーベキューコンロの方へと歩いて行った。

そんな2人の様子を影から見ていた者が2人居た。

「エ、エリオくん・・・」

「うん・・・」

少年と少女は真っ赤な顔をしてその場からそっと離れていった。





バーベキューが始まると、シュミット邸の庭には肉の焼ける
香ばしい匂いが漂っていた。
その中で、10人の男女が思い思いに飲み食いを楽しんでいた。

ゲオルグは身重のなのはに代わって、キッチンから庭に食べ物と飲み物を
せっせと運んでいたが、それがひと段落するとヴィヴィオやなのはと
コンロのそばでバーベキューを食べていた。

「ほら、なのは」

「ん、ありがと」

ゲオルグはコンロの上にある肉や野菜を取り皿に取り分けると、
椅子に座っているなのはに手渡す。

「ねえ、パパ。 ヴィヴィオもお肉食べたい」

「うん? 判った、お皿を貸してくれな」

ヴィヴィオの差し出した皿を受け取ると、ゲオルグは再びコンロのそばまで行き
よく焼けている肉を探しながら、肉と野菜をヴィヴィオのさらに乗せていく。

「しっかりパパさんやっとるやん。 感心感心」

急に声を掛けられた驚きとともに声のした方向へゲオルグが目線を向けると
空になった皿を持ったはやてが微笑を浮かべて立っていた。

「まあな。 こんなときくらいは家族サービスしないとさ」

「鬼の副部隊長もすっかり丸くなってもうたなぁ・・・」

はやては遠い目をして言う。

「そうか? ま、ちなみに"鬼の副部隊長"なんて呼ばれたことないけどな」

「あれ、知らかったん? 陰では結構言われてたんよ。"鬼"って」

「うそだろ・・・。誰が言ってたんだよ、そんなこと」

はやての言葉にゲオルグは驚愕を隠せず、わずかに肩を落としていた。

「そやね・・・、主に言ってたんは、スバルとかルキノとかかなぁ」

「あ、なんだ。 スバルとルキノならいいや」

ホッとした表情でゲオルグが言うと、背後に青い髪の女性が立った。

「ちょっと、それどういう意味ですか!?」

非難めいた口調で詰め寄るスバルに対し、ゲオルグは平然と言葉を返す。

「スバルには厳しくしてた自覚があるからな。
 だから、スバルにそんな風に言われてたとしても別に堪えないよ」

「うぅ・・・ひどいですよぉ、ゲオルグさん」

「まあ、しゃあないってスバル。 
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