第6章:女の決意・男の勘違い
第31話:有言実行
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この場で復活させて下さいよ。わざわざシン君の故郷へ行くのは面倒だ……俺もリュカさんも行った事ないから、ルーラで飛ぶ事も出来ない」
「お前等の方がよっぽど私を扱き使ってるではないか!」
どうやらシンシアを生き返らせてくれるみたいだ。
凄く安心した所為か、リュカさん・ウルフさん・マスタードラゴン様の遣り取りが面白く感じてきた。
未来でもこの人達は、こんな感じで接してるのだろうか?
シンSSIDE END
(天空城)
リューノSIDE
やはりお父さんに任せて正解だった。
間違いなくヒゲメガネは不機嫌だろうけど、シンシアを生き返らせる事を約束する。
しかも流石はウルフだ! わざわざ故郷の山奥に出向く事無く、この場でシンシアを生き返らせてくれる様に話を操作する。
見る見るうちに、ヒゲメガネの鼻をエグってた枝の蕾が、綺麗で大きな花を開花させる。
「いい加減その枝を退けよ!」
皆が開花の美しさに歓声を上げる中、お父さんだけがヒゲメガネの鼻をエグる事を止めず怒られる。
「花を咲かせただけでイキがんじゃねーよ! 死者をこの場に蘇らせてこその神様パワーだろが! 結果示してからデカい口叩け」
まぁ確かに……私達の望みはシンシアの復活だから、200年待たなきゃ咲かない花を開花させただけでは意味が無い。
「だから、この場に肉体を再生させ魂を呼び戻そうとしてるのだ! それには集中力が要る……邪魔をするでない!」
「このくらいで集中力が削がれるなんて、神様も大したことねーな」
他者を苛つかせたら右に出る者は居ないと言われるお父さんを、温かい目で眺めながら私はフッと気付いた。
「ねぇビアンカさん……シンシアが蘇ったときの為に、お父さんの手を握って離さないでおいて。歓喜で思わずシンが抱き付くと思うの……本当にシンシアはビアンカさんにソックリだから、お父さんの身体が反応してシンを殺しかねないから、押さえ付けておいてよ」
一瞬不思議そうに私を見たビアンカさんだが、直ぐ理解してくれたらしく笑顔で頷きお父さんの側に移動する。
ロザリーヒルでの一件を考慮し、最悪の事態を回避する為先手を打つ。
殺しはしなくてもお目出たい雰囲気を壊したくないし、ビアンカさんの機嫌を悪くするのも避けたい。
何よりウルフに“良く気が付く女”と思われたいから、事前に保険をかけておこう。
リューノSIDE END
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