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機動戦士ガンダムSEED DESTINY〜SAVIOUR〜
第八話 激戦
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席に座って外の景色を眺めていたシンに尋ねた。

アレックス「シン…。オーブはお前の故郷なんだろう?シンはオーブのこと、どう思っているんだ?」

景色を眺めていたシンは少しの間を置いて口を開いた。

シン「理念だけの国…ですかね。オーブの理念は嫌いだけど…この国自体は嫌いじゃないです。学校に通っていた時に出来た友達や、小さい時からの知り合いがいますから…」

アレックス「そうか…」

そこから二人に会話は無かった。
シンは花屋で買った花束を握り締める。
シン車から降りると歩いていく。
少しだけ、目を閉じた
二年前、この道を慌てて下っていった。
オーブは連合軍の攻撃を受け、悲惨な状態となり、シンの家族は避難することになる。
しかし避難の最中、シンと少しだけ離れた家族に、流れ弾が。
それが家族の運命を変えた。
シンを残し、父も母も妹も死んだ。
しかし戦闘中のため、その遺骸を葬ることさえ出来ずに。
プラントへ移住することとなった。
そしてシンは軍人になった。
あの日、守れなかった自分の無力さが許せなかったから。
家族が亡くなった場所につく。
焼け焦げた木々はそのままで、しかし新芽がところどころ芽吹いていた。
アレックスはシンの家族に黙祷をするために目を閉じた。
シンは花束を置いた。

シン「父さん。母さん。マユ…俺、少しの間だけオーブに帰ってきたよ。ザフトの軍人になったから、父さんや母さんは怒るかもしれないけどさ…。でも、もう誰も守れないのは嫌なんだ。だから許してくれるよね?」

ふっと、シンは悲しげに微笑みを浮かべる。
それからまた口を開いた。

シン「俺、今…楽しくやってるよ。軍の仲間と馬鹿やったり、アレックスさんや皆と一緒に訓練したり、それから、大切な子に会えたよ。連合のエクステンデッドなんて言われてるけど、素直で…とてもいい子なんだ……俺、今はまだまだ弱いけど、いつかは皆を守れるくらいに強くなる……俺は戦うよ。手に入れた力で、皆を守ってみせるから…。だから、見守っててよ。俺が正しい道を進めるように。もう二度と、あんな悲劇は繰り返させはしないから。」

二年間溜まっていた想いを吐き出す。
海風が鳴っている。
あの日は昨日のようであり、しかし遠い昔のようだった。

アレックス「もう…いいのか?シン」

シン「はい。伝えたいことは全て伝えましたから」

アレックス「そうか…」

アレックスとシンは車に戻ると乗り込み、ミネルバに戻るのだった。








































数日後、宇宙で驚愕することが起きた。

メイリン『コンディションイエロー
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