アインクラッド編
序章
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ディアベルもそれ以上追及せず、無言の時が流れる。
「ご馳走様」
それだけ言って俺は立ち上がった。食べ終えた食器は自動的に処理され、跡形も無く消えた。
去り際に横目でディアベルを見た。俯いてしまって表情は読み取れない。泣いているのか、怒りに震えているのか。そんな彼に俺は可能な限り励ましの言葉をかけた。
「アンタなら十分他のプレイヤーを纏められる。勝てよ」
素っ気無い言葉を残して食堂を後にした。
「勝てよ、か」
残されたディアベルは顔を上げていた。その表情にはどこか穏やかだ。初めて会った時から悪い奴でないと確信があった。おそらく本人も自覚しているだろうが、おそらく見た目で誤解されるタイプだと。
すでに見えなくなった背中に、ディアベルも言葉をかけた。
「解っている。勝つさ! 『始まりの町』にいる皆のためにも。そしてまた会おう、ナナシ」
こうして夜は更けていき、会議の朝を迎えた。
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