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SAO編−白百合の刃−
SAO13-狙撃の撮影者
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「どうして貴女は当たり前のように来るのかしら?」
「いや、いいじゃん。ドウセツん家って、心地いいんだもん」
「気持ちが悪い」
「気持ちが悪い!? キモいでも気持ち悪いでもなくて、気持ちが悪い!?」

 だって、自分の家よりも広いし、一人もいいけどやっぱり二人いると安心感が違うんだよね。

「心地よいのは置いといてさ、明日はここ、『フリーダムズ』で決闘なんだから、自分ん家よりも、ここで泊まった方が早いでしょ?」
「なら、宿屋があるからそっちにして」
「そんなつれないこと言わないでよ〜」
「迷惑だわ」

 冷淡に躊躇なく言い放ってきた。そりゃ迷惑かけているのはわかっているけれどさ……。

「明日は大事な決闘なんだから、私の士気を高めるためにもドウセツと一緒に暮らしたいの!」
「私関係ないじゃない。巻き込まないで」
「それはそうだけど……」

 これ以上粘っても、ドウセツが迷惑かけるだけなのかな? それもそうかな? 結構気に入っているんだよね、ドウセツの家って。なんかシンプルな割には穏やかにさせてくれる居心地がある。なんでだろうね。

「あれれー? 黒くて氷のお姫様が白百合のお嬢ちゃんと一緒にいるなんて、珍しいわね」
「……はい?」

 新手のナンパかと思い、振り返ってみる。そこにいたのは、長身でレモン色の金髪はゆるいセミロングなパーマ。武装なし、甲装なしで飾り気ないシンプルな服装は黒のストレートパンツに無地な白のワイシャツを着用するはいかにも仕事が出来るお姉さん。そんな人から、ナンパされたのは初めてだ。
 
「ナンパなんて、良い趣味してますね。お姉さん」
「良い趣味でしょー」

 彼女は褒め言葉として受け止めたのか、ニッコリと微笑みだした。そして視線をドウセツに向けて、笑顔で声をかけ始めた。

「やっほー、元気ー?」
「…………」

 あ、ドウセツがため息をついた。

「帰りましょう」
「え、あ、うん……」

 ドウセツは、相手の顔を見るか否や姿勢を戻して、何事もなかったことのように前へと歩き出した。
 するとナンパしてきたお姉さんは早足に私達の前に立ち塞がる。

「待て待て待て待て、待ってよ、ねー!」

 手を大きく開いて進めないようにすれば、ドウセツは視線を外し、小さめにため息をつく。

「さっそくだけど」
「却下」
「まだ何も言ってないじゃない。それともなに? ドウセツはそんな話の聞かない子だったの? お姉さん悲しいわ」
「そうですか」

 ナンパのお姉さんは悲哀っぽく言っているつもりだが、陽気な声音と口調で悲しみを色わせずスマイル満開で言う。対してドウセツは、無表情で素っ気なく即答した。そしたらボケとツッコミの役割がある漫才ようにお姉さんはわざとらしく驚い
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