SAO編−白百合の刃−
SAO13-狙撃の撮影者
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ただ、ドウセツは私に甘えると言うか……抱きしめたりとか、支えたりして、なんと言うか「私がドウセツを守る」的なシチュエーションが多かった。センリさんは何を思ってそのシチュエーションにして撮影しているのかな?
慣れない写真撮影はまだまだ始まったばっかりで、変な緊張感を味わった。
●
意外と長時間かかり二時間も撮影した。
休憩をところどころ入れてくれるが、一つのシーンなのにカメラで何百回も撮られる。機材で髪をなびかせたり照明を使ったり、風景を変えたりと撮影していた。
やってみての感想は、とにかく大変だったし、疲れる。モデルさんも楽ではないってことだ。きっとファッションショーとか大変なんだろうな。
「撮影お疲れさん」
「お疲れさまです……」
私は撮影が終了したので、普段着に着替えて椅子に座りお茶を飲んでいたところ、センリさんが近寄ってご機嫌な笑顔で接してきた。
「どう、モデルになった気分は?」
「撮影って大変ですね……」
「あら、そんなことないわよ?」
「私は大変なんですって」
疲れを見せず涼しげな表情でコロッと平気な顔で言う、センリさんはわざと言っているのだろうか、心理がつかない。
「撮影よかったわよ〜。クールなお姫様を守るお姫様みたいで」
「そこは、王子様じゃないんですね」
「キリカちゃんは女の子だからね。別にお姫様を守るお姫様も美しくないかなって思わなくないでしょ?」
「そうですか……」
お姫様って言う程、私は綺麗にできてないって言ったら、相手を困らすわね。
「そういえば、クールなお姫様なドウセツは?」
「とっとと帰っちゃったわよ」
「え、もう帰ったの!?」
それじゃあ、泊まりにいけないじゃないか!
……いや、流石に今日はやめとくか。ドウセツだって顔には出さないけど、慣れないことに疲れているはずだ。戦闘がなくても、精神的に疲れて早く帰ったのなら、ドウセツを休ませたほうがいいだろう。と言うか、いい加減に自宅で寝ろって言う話よね、私。
「ところで、キリカちゃんに訊きたいことがあるんだけど」
「なんですか?」
「ずばり! ドウセツと一緒にいるのはどうして?」
センリさんは右手をグーにして、マイクのように唇を近づけてくる。気分はインタビューする人になりきって、センリさんは訊ねてきた。
きっかけは偶然に過ぎない些細なことだ。隠す必要もないだろう。
「えっと……なんというか、その……成り行きでドウセツとペアと組むようになったんです。それが結構良い感じだったし、ドウセツもあんまり拒んでいないので、しばらくはドウセツと一緒に行動した方が良いかなって思ったから、一緒にいるかな。ドウセツはどう思っているのかわからないけど」
「ふ〜ん……」
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