SAO編−白百合の刃−
SAO13-狙撃の撮影者
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「えっとね……とりあえず、適当に指示だすから上手くやってればなんとかなるよ」
「よくそんなアバウトな指示で何人も撮影して来ましたね……」
「キリカちゃん。世の中なんとかなるものだよ」
「それ言えばなんでも収まると思わないでくださいよ」
否定出来なくもないし、収まりましたけどもさ。センリさんはもうちょっとなんとかした方が良いと思う。
センリさんがウインドウを閉じると同時に、部屋全体が青く発光し、まわりは無数の白と桃色の花畑に溢れ天井は蒼い穹に映し出さたが、部屋の中にCGで作り出した感じではなく、本物に限りなく近くて花びらを触ることも感触も近くて驚いた。
「ふっふ〜……カメラで撮った写真を部屋に送信させると、写した写真がそのまんま実態化し、この四角形の空間に花畑が出現したのさ。これぞ『シチュエーション・スクリーンダイブ』」
外に出て撮影は危険かもしれないから、安全な場所にいても外で撮影したのを再現出来る。カメラマン専用アイテムかな? 結構珍しいアイテムだ。
「それじゃあ、二人とも撮るね」
「個別じゃないんですね」
「そりゃね……」
視線をドウセツに移したら、右目を通すように右手で輪を作り出しながら後ろに歩きニコッと笑う。
「さ、撮影開始よ」
「理由! 理由言わないの!?」
「なによ、キリカちゃん。黒と白が似合うからじゃない?」
「適当に答えていますよね!」
「それでいいっしょ、適当でも問題ナッシング」
だから、それさえ言えば収まると思わないでくださいって、返したいのに動作が早くてタイミング失ったじゃないですか!
結局、私もセンリさんのスペースに引き込まれて、本当の理由を告げずに撮影が開始した。
「じゃあ、まずキリカちゃんは座る」
「あ、はい……」
「お姫様座りね」
言われた通り花畑の地面にお姫様座りする。
「そしてドウセツはキリカちゃんのお膝で寝る!」
「嫌です」
まさか速攻拒否!? ドウセツらしいけども、今さらだよね。
「センリさん。最初のシチュエーションは、膝枕か?」
「そうよ、キリカちゃん。ほら、ドウセツは引き受けたんだからさっさとやるやる〜」
「なんで私が……」
小さく嘆息し、覚悟を決めてドウセツの頭部が膝に置かれる。このまま撫でてあげようかと考えたら、氷のような冷たい視線が突き刺さったのでやめた。
「ドウセツは上を向いて目を閉じて、キリカちゃんは空に上目使い……上目使いは何千回も男子にやっているから完璧にできるよね」
「やってないです」
「嘘だ!」
「嘘じゃないですよ!」
こんな調子で、センリが指示出せば私を勘違いする発言をしてはツッコミを繰り返す。ドウセツは乗り気ではないがちゃんとこなしていく。
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