SAO編−白百合の刃−
SAO13-狙撃の撮影者
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なんでしょう、何故か納得してない様子でジト目されています。
「本当にそれだけ〜? あのドウセツがだよ。あの! ドウセツと一緒にいるってね……もっと深い意味あるでしょ?」
「いや……べつ」
「反応が二秒遅れたわ」
顔がもう少し近づけたらキスしてしまいそうなくらいに距離が縮まれる。二秒遅れたのは私の無意識だったのか、センリさんの嘘かはともかく、内容を深く知りたいらしい。
彼女が知らない一面を、私よりも長く触れ合った人は、その一面を知りたいから。
「……ドウセツには言わないでくださいね」
「うん、約束だけは守るかもしれないカメラマンだからね」
本当に話していいだろうか、急激に不安になった。
「ドウセツと一緒にいる理由は……」
●
写真撮影なんか、断ればよかったわ。
疲れるし、うるさいし、時間かかるし、うざいし、迷惑だし、その他いろいろでもうこりごり、さっさと着替えて帰るとしましょう。
私は撮影終了と同時に着替えて家を出て帰宅する時に邪魔者が立ち塞がった。
「あらあら、即行でお帰りですかお姫様」
「いい加減にやめて欲しいわね。気持ち悪い」
「気持ち悪くても結構」
イリ―ナさんといい、センリさんも苦手だ。その二人には言葉の武器がまったく効かない。どんだけ冷たく、鋭くても、突き刺しても平気な顔して関わってくる。それと、何でもお見通しするところがまた気にくわない。センリさんの場合は、わざとらしい反応をするから、正直関わりたくない。
「……もう、二度と撮影はやらないし来ないでくれる。これでも攻略組なんだから、そんな暇はないの」
「あら、『カメラマン』センリさんも“攻略組”の一人なのよ」
「だったら、カメラマンの仕事やめて前線で戦ってください」
「お断りするわ」
この人は……。なんで怒ったりせず、いつもニコニコと笑っていられるのだろう。それがなんかムカつく。
「ところで、何で教えなかったの?」
「ん? “白百合ちゃん”のこと?」
「教えてあげてもよかったのでは? 実は『狙撃者』だったって」
あんまり知られてはないけど、センリさんはかつて、私やキリカ達と共に『ボーナスゲーム』の一人として攻略した、『狙撃者の』名を持つソロプレイヤー。私やキリカ達と同じように二つの『ユニークスキル』を持っている。一つは、ユニークスキル『弾剣』と言う、投剣スキルの速さと威力が格段に上がるスキル。そのスキルを使用する投剣はまさに弾丸だった。そしてもう一つが、百発百中になる『ロックオン』のスキル。確実に相手を当てるスキルで、『弾剣』との相性が良い。
そんな二つ合わさってのスキルを持っているセンリさんは、普段は戦場カメラマンとして前線に出ているが、気づかないくらいにこっそりと援護を
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