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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第七七幕 「最上重工」
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“翼”で本当に勝てるんですか?あれに・・・」

不安。現状の風花とあのアンノウンは絶望的なまでに相性が悪い。その事実を裏付ける様に、通信の向こうにいるユウは苦戦どころか一方的と言える攻撃を受けていた。言うならばじゃんけんのグーがユウでパーがアンノウン。グーにグーを追加したところで結果は変わらないのではないだろうか?

『いいや、勝つさ。結章君はこの翼さえ渡せば必ず勝つ。だから、準備が出来たら・・・頼んだよ』

そんなつららの不安を払拭するように、成尾は自信満々にそう答えた。根拠など無い。ただ確信があるだけだ。自分たちが魂を込めてユウがそれに火を灯せば、わが社のISは無敵の戦士へと進化する。
社長に頭を下げさせて、今なお潰えぬ闘志を燃やす彼ならば――

「・・・!!最適化、終了しました!!」
『よぉし!ぶっつけ本番の大勝負だ!!』

―――必ず勝利を掴み取れる。



= =



所定時間内に任務の達成が困難な場合は撤退するという規定は存在するものの、今までその規定が適用されたことは一度もなかった。何故ならば失敗しないのがプロだからだ。所定時間内にあらゆる手を尽くして目的を達成していなければ、今日まで生き残れない。

だが――

「こ、今度は何だ!?増殖するGか!?落とし穴か!?それともゴキブリホイホイか!?」
『ガビー。シンニュウシャヲハイジョシマス。ファー…ブルスコ…ファー…ブルスコ…』
「巨大ファー○ィーだぁぁーーーー!!?」

全力で絶叫しながら正面から迫り来る○ァービーをぶん殴ると「モルスァッ」と奇妙な声を上げてこっちに倒れ込んできた。ローションまみれで足を滑らせそうになりながら必死で撤退する。

「畜生!馬鹿にしやがって馬鹿にしやがって馬鹿にしやがって!!こんな所もう2度と来るもんかァァーーーッ!!」

女工作員ウェージは半泣きになりながら先の見えない撤退戦を続けていた。
あれから更に頑張って進んではみたものの、進めば進むほどに新しい罠やイロモノ撃退法がわんさか湧いて出てきてとてもではないが進めたものではなかった。しかも行きは良い良い帰りは恐いと言わんばかりに撤退の際も引っかかり損ねたトラップが次々発動。ウェージの心はとっくにシャープペンシルの芯のようにぺっきり折れてしまったという訳だ。
しかし、精神的疲労と肉体的疲労がピークに達しつつある彼女がその罠たちを全て躱せるわけではない。近くにゴールが見えたとなれば尚更集中力も落ちてくるだろう。

「で、出口だ!今度こそ出られる・・・今度こそ〜!!」

今まで「非常口」っぽい見た目のドア「非情口」に引っかかったり、巨大な○と×のマークがついたパネルの○に意味も分からず飛びこんだら実は両方ともローション風呂コースだったり張りぼての
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