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機動戦士ガンダムSEED DESTINY〜SAVIOUR〜
第五話 ユニウスセブン 前編
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この子は普通の人間じゃない。大量の薬物が彼女には使われているの。その状態を安定させるため、強制的な記憶操作も行われているようだね」
シン「そ、それって!?」
ナオト「多分、この子は連合のブーステッドマンかエクステンデッド。遺伝子操作を忌み嫌う。連合、ブルーコスモスが薬や様々な方法を用いて作り出した生きた兵器。戦うためだけの人間。コーディネイターに対抗するために肉体と精神を改造して子供の頃から戦闘訓練ばかり受けさせられて、適応出来ない者は容赦なく淘汰されて、基準を満たした者は戦場に送り出される」
シン「この子がそうだって言うんですか…?だったらコーディネイターは自然に逆らった間違った存在とか言っておきながら!!こういうのはいいんですか!?人をまるで道具みたいに!!」
それを聞いたシンは身体が熱くなるような怒りを感じた。
そんな場所があるのなら、今すぐインパルスで乗り込んで踏み潰してやりたい。
そんな衝動にさえ駆られた。
ナオト「うん、私達が本当に倒すべきなのは、そういうことを平然とする馬鹿達なのかもしれないね」
シン「そうですよ!!遺伝子弄んのは間違っててこれは有りなんですか!!!?」
ステラ「ぅ……ぁ……」
ナオト「あ、起きちゃった」
シン「え?」
ステラ「ここ……どこ?」
おずおずと、辺りを見回す仕種をしながら、ステラは不安げな表情で言う。
シン「あ……だ、大丈夫だよ、ここはミネルバの医務室だから……」
シンは怖がらせないように慌てて笑顔になって、ステラにそう言った。
ステラ「ミネルバ……ネオ、ネオはどこ?スティング…?アウル…?」
その単語を理解出来なかったのか、ステラは不安そうな表情のまま、またキョロキョロと辺りを見回すと、誰かを探すような言った。
シン「?」
シンは首を傾げるが、ステラは首を横に振って、声を出す。
ステラ「ネオがいない……怖い……」
シン「え?」
ステラの態度に、シンははっとする。
ステラ「…怖い、いやぁぁぁぁ…っ」
シン「あ、待って!!」
ステラは上半身を上げて振り乱し、恐慌状態になって暴れかける。
だが、咄嗟にシンは、ステラを抱き締め、押さえつけるように力を入れつつも、頭を交差させたステラの耳元に、優しく言う。
シン「大丈夫、大丈夫だから。誰も、誰も君を傷つけたりなんかしないから……」
だが、ステラの力は幾分弱まったものの、なおも暴れようとする。
ステラ「いや、ステラ、怖い!!」
駄々を捏ねる子供のように、ステラは声を上げる。
シン「……大丈夫だから、君は君は俺が守るから」
シンは咄嗟に、そんな言葉を口に出した。
ステラ「守る……?ステラを…守る…
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