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天使舞う、この世界
NO.7 破軍歌姫
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ないわけじゃない。

「今のは音による衝撃波ね。下手に近づかない方がいいわね」

「・・・・・・かなりの衝撃」

白音もあの威力がわかったらしい。

「あらあら、どうしましょうかね?」

姫島朱乃が考えている。顔は余裕そうでも内心そうでは無いらしい。

「はぁ、いっそのこと、あの子を私が疲労させましょうか?暴走しているのだし、一回収めた方がいいかもしれないわよ?」

壊れた機械は、一回電源を切るって手もある。

「お願いします!アーシアを助けてください!」

イッセーが言う。会って少ししかたってないけど、一応俺たちは友達(だと思う)だからな。
さてと、行きますか!

「限定『神威霊装・一番《エヘイエー》』」

俺の服の所々が光を編み込んだかのような白いレースに変わる。うん。精神的ダメージは軽度だ。
力を制御してやっとできるようになった限定霊装。これだけでも出力がかなり上がる。
俺は張ってある壁はそのままに、アーシアの元に駆け出した。
アーシアは先程イッセーにやったのと同じように、大きく息を吸い込んだ。
そしてーー

「ーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!」

正確に認識できないほど高い声が響く。教会が少しずつではあるが、壊れていっている。

「悪いけど、負けるつもりはないわよ。『絶滅天使(メタトロン)』・・・ッ!」

自身の『天使』に霊力を込める。限定霊装でも、『天使』しか顕現できていないアーシアの『破軍歌姫(ガブリエル)』を防ぐことは楽にできる。こちとら何年もこの力使ってるんだよ!ひよっこめ!

「ーーーーーーーー・・・・・・」

アーシアの声が薄れていく。当然だ。あんな大音量を体力があまり無いアーシアが続けることは無理だ。どれだけ『天使』が強かろうと、使うのは宿している者だ。

「少しーー眠ってなさい。『砲冠(アーティリフ)』」

俺は、『破軍歌姫(ガブリエル)』の銀筒を吹き飛ばした。


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巨大なパイプオルガン、『破軍歌姫(ガブリエル)』が崩れる。その瞬間、アーシアは意図が切れたようにその場に崩れ落ちる。
ぐったりとしているが、生きているみたいだ。神器(セイクリッドギア)を抜かれたのにな。奇跡なのかもな。

「(終わったかにゃ?)」

「(こっちはね。まだ別のことがありそうだけれど)」

破軍歌姫(ガブリエル)』を止めることはできた。さて、今度の相手は魔王の妹かな。

「アーシア!」

アーシアに駆け寄るイッセー。よかったな。生きてるぞ。

「・・
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