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Meet again my…
U ライトグリーン・メモリアル (2)
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ものは?」
「……ない。霊相手だって、普段から相手してるけど、『殺してる』って感じじゃないし」

 神様や仏様なんて論外だよ。どー殺せと。悪魔……はなんとなくイメージできる。杭を打つとか。
 妖怪はけっこうできそうだ。退治のむかし話がよくある気がする。

「弓はその手段の一つだ。僕がこれから相手取ろうとしている存在は弓矢で射て滅ぼしたという伝承がきっちり残っている。そうでなければこんな、間合いを詰められたらジ・エンドの武装を選ぶものか」

 ??? なに? ナルはこれから何をする気なの?

「十年くらい前、になるな。僕が孤児だってことは知ってるんだろう? それは僕の実の両親が殺されたせいだ」

 ナルとジーンがデイヴィス夫妻の養子。あの夏、リンさんに聞いて知っていた。でもそんな事情があってだとは、ナルは話さなかった。リンさんも、ご両親のマーティンさんとルエラさんも。
 話すわけがない。あたしが同じ立場だったらおいそれと話せはしない。

「ごめん……」
「謝らなくていい」

 こういう時に謝っちゃうのって、こういう気持ちなんだ。
 親が早くに死んだことを話すと、ほとんどの人があたしに謝った。別に謝られるようなことじゃないと常々思ってきたけれど、今日、どうしてみんなが謝りたくなるか分かった気がする。

「僕が超心理学の世界に足を踏み入れたのは、実の親を殺した女を葬る手段を探るためだった」

 あたしは知らない。
 ナルとジーンの実の親がどんな人たちだったか、何があって死んだか。ナルは何で超心理学を研究しようとしたのか。
 きっとみんなも知らない。詳しく知っている人なんてリンさんや森さんくらいかもしれない。

 ――もしこの世界が「谷山麻衣がいなかったことしか違いがない世界」だとしたら、あたしが元いた世界でもナルは同じ事情を抱えて超心理学の世界に飛び込んだことになるよね。それにしては色々と平仄が合わないことがあるんだけど……

「僕個人のサイ能力だけじゃ足りなくて、こんなものにまで手を出した」

 ナルは握っていた弓に視線を落とした。
 確かに今やナルのPKは全く使えないに等しい。ジーンがいない状態でPKを使おうものならナルのほうがその女より先に死にかねない。そのジーンとのコンタクトもごく限られた状況でないと使えない。だから弓。

「ん? じゃあさ、弓が破魔の道具なら、昨日もそれ持ってたら土蜘蛛撃退できたんじゃない?」
「………………」

 ――あたし最近、ナルはここ一番で凡ミスする人じゃないかと思うようになってきてる。初っ端の旧校舎とか、阿川家とか、思い出すと色々思い当たるんだよね。詰めが甘いと言おうか。
 ナル、ミスったね。弓を持ち歩くって考えが頭になかったんでしょ?

「僕の10
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