暁 〜小説投稿サイト〜
モンスターハンター 〜厄災の狩人達〜
黒蝕の陰、天廻の陽
鳥竜の新たな住処
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、それはその…ラスが力を込めすぎて…。そのクレーターもラスのハンマーで…。」

と、苦笑いしながら採取を続ける。

「な、ななな…ハンマーでクレーター…」

荷車の上の二人も唖然。
しばらくエリアに静寂が訪れるが、ある咆哮でそれはかき消される。

「ん?何の咆哮だ?」

聞いたこともない、しかし何か不吉な予感をさせる咆哮。
聞くだけでおぞましく、感じるだけで背筋が凍るような咆哮

「辺りの空気が変わった…。」

「おいアル!採取はもう終わったのか!?」

「うん。目当ての物はとりあえず終わった。ジャックスさん!荷車を出して下さい!」

「分かった。只者じゃないのは今の咆哮で分かったしな。ガートン!」

「…分かった。」

と一言言い、荷車を出発させたその時。中空から黒い影が降り立ってきた。

「な、何だ!?」

荷車を引くアプトノスが怯えきってその場に座り込み、動かなくなるほどの威圧感。
黒いカーテンのような翼からは絶えず何かの粒子が放出されている。

「な、何なんだアイツ…?」

目の前の黒い影はジャックス達を捕捉すると先ほどのイャンクックとは比べ物にならないスピードで荷車へ向かって突進し始めた。

「おいおいおいおいマズいぞ!!ガートン、早く動かせ!」

「…ムリだ、すくみ上がってる。」

アプトノスはすっかり体を強張らせ、小刻みに震えている。

「クソッ…ここまでか!」

ジャックスが目をつぶった。





「…?」

再び目を覚ますとそこにはアルフレッドとダイラス。

「「調子に…」」

一声と同時にアルフレッドが足を斬り付けて転倒させ

「「乗るなァァァァァァ!!!!」」

体の自由が利かなくなった黒い影をダイラスがフラストレーションで空へ見えなくなるまでかっ飛ばした。



「た、助かった…。てかおいあれさっきのモンスターだろ!?」

一仕事終えたかのようにダイラスはジャックスに

「人を守るのもハンターの仕事だ!」

と、言い放ちアルフレッドは

「さ、行きましょうナグリ村へ。」

と荷車に乗りなおした。



(ひょっとすると俺はホントに化け物を味方につけたかもしれないな…)

そう思いながら座りなおすジャックスであった。
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