黒蝕の陰、天廻の陽
鳥竜の新たな住処
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イャンクックが居た。
耳を畳んでいてアルフレッド達に気づいている様子は全く無く、目の前に丸くなっているクンチュウを見つけると走り出した。
「あっ…クンチュウを食べるぞ!」
イャンクックがまず嘴で丸くなったクンチュウを小突き、何かを確認したあと一口で丸飲みにした。
「…おかしい、ジャックスさんから教えてもらった報告には『クンチュウの甲殻の欠片』とあったはず。けど、今の食べ方じゃ少なくともクンチュウの甲殻が割れるとは考えにくい。」
いつもの悪い癖でアルフレッドが考え込み始めたのを見て
「あーあー!目の前にイャンクックが居るんだ、狩るぞ!」
「っとそうだった!それじゃ始めましょう!」
他二人もうなずくと一斉に岩から飛び出てイャンクックを囲んだ。
イャンクックがアルフレッド達を視認すると畳んでいた耳を開き、翼を大きく広げて威嚇する。
「アルマさん達ガンナー組メインで動きます!逃げ道は僕とダイラスで塞ぎますのでなるだけ被弾を抑えてください!」
「了解よ!」
「了解。」
マトレガは赤い鉱石の辺りにカオスウィングUを展開して、アルマは湖に近い所でアインス・ディレクトTを構えて陣取った。
アルフレッドはイャンクックに向かって右側から、ダイラスは真正面から頭を殴りにかかる。
怪鳥イャンクックはアルフレッドの方を補足し、火炎液を吐き出した。
「おっと危ない…お返しにこうだ!」
足元へ滑り込み起き上がりと同時に六十二式対飛竜剣を足元へ走らせる。
注意を足元へ向けたイャンクックの耳元へ
「こっちを見なくていいのかー!!?」
ダイラスのフルパワー打撃が炸裂。一撃でめまい状態へと陥った。
「ガンナーさん、出番です!」
「オッケー!」
待機していたアルマとマトレガが矢と弾丸を一斉射。
矢が背中に突き刺さり、弾丸は首元へと疾走する。
「いい感じのダメージです!このままなら次のラスの一撃で倒せるはず―」
と、アルフレッドがイャンクックの方を向くと
「何だ?どうかしたのか?」
イャンクックは地面に目を見開いたまま地面に倒れこんでいた。
まるでそよ風の如く息を引き取るかのように。
「もうくたばったのか…?何だよーまた弱ってた奴かよ…。」
「シッ!」
「!?」
歯ごたえのない相手に落胆するダイラスに何かの注意を向けさせるアルフレッド。
その隙にイャンクックの口元からは黒い煙が出ていた。
異変を察知したダイラスは
「アル危ねぇ!」
傍に寄っていたアルフレッドを突き飛ばした。
ほぼ同時にイャンクックが起き上がりアルフレッドが元居た位置に飛び込んだダイラスへ火炎液を吐き出す。
「アッツ!!熱い!!」
「あ、
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