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Fate/EXTRA IN 衛宮士郎
決戦への準備
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て今まで黙っていた遠坂がようやく口を開く。ゲームだと思い込んでいることから、簡単に情報を割ると見たのだろう。遠目でも、遠坂は意地悪そうな笑み(レッドデビルスマイル)浮かべているのがわかった。

(遠坂は、この会話で容赦なく情報をむしり取っていくのだろうな…………)

しかし、あの笑みを見ていると恐怖が出てくると同時に安心している自分がいる。遠坂のあの顔を見て安心だなんて………なんだかんだ言っても、俺って遠坂に惚れてるんだな………。

「そうやっていい気になるのも今のうちだぜ?遠坂、そりゃあ君には何度か煮え湯を飲まされたさ。でも、僕の【無敵艦隊】があれば君のサーヴァントも成すすべなくペチャンコさ。今回ばかりは僕が勝ちだ!」

それに気づかず慎二はようやく会話が成立したからか、やや上機嫌になり、迂闊にも無敵艦隊という情報を漏らす。いくら何でも、遠坂相手に軽率だろう。聞き耳を立てて一分と経っていないのに、早速情報を得ることができた。

「へぇ、サーヴァントの情報を敵に喋っちゃうなんて、間桐君ったら随分と余裕なんだ」

遠坂も同じ感想を想ったのか、声を弾ませてそう返す。さすがの慎二も、自分の失態に気付いたらしい。

「う……そ、そうさ! あんまり一方的だとつまらないから、ハンデってヤツさ!で、でも大したハンデじゃないか、な?ほら、僕の(ブラフ)かもしれないし、参考にする価値は無いかもだよ……?」

呂律が拙いし、疑問形だし、(ブラフ)なら自分からそんなこと言わないぞ、と教えてあげたくなった。気分はまるで授業参観で子供が当てられた母親だな。

「そうね。さっきの迂闊な発言からじゃ、真名は想像の域を出ない。それにしても、艦隊を操るクラスに無敵艦隊……そうね、物理障壁を用意すれば、貴方の言うぺちゃんこは回避できるかしらね。もしそれが宝具だとしても、完全に出てくる前にさっさと潰してしまえば終わっちゃうもの。…あ、ごめんなさい。その位の対策は当然やってるわよね」

なるほど、情報を知っていればこういった対策を立てることもできる訳か。個々の力が強力である以上、一方だけが対策を立ててしまえば、戦いは大きく変わるな。
気づいていたのかこっちを見て、上機嫌な笑みを浮かべる遠坂に感謝しながら、手を振ると顔を真っ赤にして背けられた。何故?

「ふ、ふん……まあいいさ。知識だけあっても、実践できなきゃ意味ないし。君が僕と必ず戦うとも限らないしね」

屈辱で全身を震わせながらも、精一杯の虚勢を張って慎二が立ち去ろうとこちらを向く。慌てて隠れようとしたか時すでに遅し。

「お、お前……ッ! まさか、そこでずっと見てたわけ!?ま、まあ、お前たちならどうせ、僕の無敵艦……いや、サーヴァントは止められないさ。精々必死になって情報を集める
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