第十五話
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だろうな。今の所はなにを言っても今のは無理をするんだろうな。
ったく……黒歌もなにを考えてるんだか。
「お前は『戦車』としての才能は申し分ない。駒の性質にも同調しているだろう……だけど、この眷属の中にはお前よりオフェンスが強い奴がいる」
「ッ!分かっています…」
「ああ、わかっているからこそ、そこまで焦ってんだろう。木場は聖魔剣によって大幅に力が上がった。他にも神名もお前よりかは破壊力はある……別にお前が弱いとは言っていない。しかしだ……その攻撃力は目立たない」
「…小猫、お前はなぜ力を使わない?お前だって本当の力を」
「やめてくださいッ!!!」
力……?黒歌は塔城を心配してる……そして力……なるほどね、そういう事か。
「そこでだ。お前にも特別コーチを呼んである……黒歌」
「わかったにゃ」
「っ!アザゼル先生、何を考えてるんですか!?」
黒歌を見た瞬間、塔城が声を張り上げて叫んだ。
「さっき言っただろう?お前の特別コーチだ……少しは話を聞いてやれ……姉、なんだろう?」
なるほど。姉ゆえに妹が心配だったってわけか。
「私が嫌ならそれでも私は構わない。でも……側では見させて」
「……私一人で修行はします。ついてくるなら勝手にしてください」
塔城はそう言って強く突っぱねるが……正直言ってこの姉妹、なんだかやっぱり姉妹なんだなって思う所があるな。
姉は妹が心配だし……妹は姉に心肺をかけないために修行に走る……似た者同士だな。
さすがは姉妹。
神名に関しては知らん。どうやらタンニーンを修行相手に選んだらしいが……タンニーンも哀れだな、あんな弱い奴の修行相手になったんだから。
そして俺はまあ……用意してもらったコロシアムみたいな場所に祐斗と一緒に来ている。
「それで、どんな特訓をするんだい?」
「簡単な事さ、俺と全力で打ち合う……ただそれだけだ」
「え?でもそれだけじゃ……」
「いいんだよ。今から俺が教えるヒントから正解を導き出せ……お前の今の全力の概念を捨てろ、本当にすべての力を出し切る感じで俺と戦え、ただそれだけだ」
「?う、うん、わかった……」
「それじゃ……いくぞっ!」
俺はソルブレイブを二刀流にして祐斗に斬りかかる。
祐斗も聖魔剣を二本作りだし俺と斬り結ぶ。
そしてちょうど1分が経った頃……
「よし、それまで」
「はぁ、はぁ……え?もう?」
「ああ、もうだ……お前は全力で俺にぶつかってきたか?」
「え?そ、そりゃもちろんだよ。全力で戦わないと君と斬り合うのも難しいって」
ま、そんな簡単にされても俺の面目がないしな。
「じゃあ、もう一つヒントだ……全力って
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