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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第15話:終焉
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ゲオルグの振るう刃が少女に迫ったとき、急に少女はその身を屈ませる。
ゲオルグの目線では少女の姿が突然目の前から消えたように見えた。

(なっ!?)

ゲオルグの攻撃は空を切り、ゲオルグ自身は床の上にしゃがみ込んでいた
少女の上を飛び越える。
その瞬間少女は自分のデバイスを勢いよく上に向かって突き出した。
杖の形をしたデバイスの先端がゲオルグの腹を突き、
ゲオルグは苦しげなうめき声を上げた。

そのとき、慣性のままに飛ばされるゲオルグの影からとび蹴りの姿勢で
飛んでくるフェイトの姿を少女の目が捉えた。

(捉えたっ!!)

次の瞬間、フェイトの足が少女の体に直撃して少女は何度か床で
バウンドしながら飛ばされていく。

「ゲオルグっ!!」

「えっ!? あ、うんっ!!」

フェイトから強い口調で呼びかけられゲオルグは体勢を立て直すと
床に倒れている少女の方に向かって走り出した。

ゲオルグが少女まであと数mにまで近づいたとき、少女の手がピクリと動く。
それを見ていたゲオルグはレーベンを振り上げて、とどめとばかりに
少女に向かって振りおろした。

ゲオルグの攻撃を受け、膨大な魔力ダメージを負った少女は完全に気を失う。
それを確認したゲオルグは、少女をバインドで拘束するとエメロードの方に
向き直った。

「バカな!! 私が心血を注いだ作品が君らごときに負けるなんて!!」

エメロードは大きく目を見開いてゲオルグのバインドで縛られた少女を
見つめながら、大声をあげて叫んだ。

「お前を守るものはもういない。おとなしく降伏して」

エメロードの様子に構わずにフェイトがエメロードに向かって言うと、
エメロードは怒りに満ちた表情をフェイトに向けた。

「ふざけるな! 私がお前らのような管理局の狗どもに捕まってたまるか!!
 しかも私の傑作を壊しやがって!」

エメロードは咆哮をあげると、机の引き出しを開けて自らのデバイスを取り出し、
すばやくセットアップする。

「私を本気で怒らせたことを後悔させてやる」

エメロードは低い声でそう言うと、右手に持ったデバイスを構える。

「おとなしく降伏するつもりはない、と・・・」

フェイトは小さく呟くとエメロードの方にキッと鋭い目線を向けた。
次の瞬間、フェイトはエメロードに向かって床を蹴ると机の上に立ち、
バルディッシュの刃をエメロードに向かって振りおろした。

エメロードはフェイトのスピードに全くついていくことができず、
ただ立ち尽くしたままフェイトの攻撃によって魔力ダメージを受けると
その場にドサッという音を立てて倒れた。

机の上に仁王立ちになりフェイトは床の上に倒れているエメロードを
見下ろしなが
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