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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第15話:終焉
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オルグ自身の考えもあって
射撃・砲撃魔法の練習をみっちりとやった。
その成果として、実戦での使用に耐えるだけの精度と威力得るに至ったが、
お世辞にも優秀と言えるレベルではなく、中距離の砲撃戦に限定すれば
CランクからBランクという程度の実力である。

そんなゲオルグがあわてて撃てば、威力はともかく精度が悪くなるのは必定である。
ゲオルグは撃った後にそのことに思い至り、フェイトの背中に自分の魔力弾が
命中してしまわないかと心配になった。

だが、このときに限って言えばその心配は杞憂であった。
ゲオルグの放った魔力弾は少女に向かって飛ぶフェイトの脇を抜けて、
正確に少女の胸に向かったのである。

(よかった・・・)

ゲオルグが安堵感でほっと胸をなでおろしている間にも
フェイトは少女に向かって飛ぶ。
高速で少女に接近しながらフェイトは少女の動きをじっと見ていた。
少女のわずかな動きから、どう動くかを見極めようとしていたのだが
少女は無表情にフェイトの方を見ながらピクリとも動かなかった。

(動きがよめない・・・・・仕方ないっ!)

フェイトは腹を決めるとバルディッシュを振りかぶって
真っ直ぐに少女に向かって突っ込んでいく。

そして、ゲオルグの放った魔力弾が目前に迫ったとき、
少女は不意に飛び上がって魔力弾をかわすと、天井スレスレのところを
宙返りしながらフェイトの上を飛び越えて部屋の中央に着地する。

(えっ!?)

眼前の少女に向かってバルディッシュを振りおろし始めていたフェイトであるが
突然標的が視界から消えてしまい、バルディッシュの先端から出ている
魔力の刃はむなしく空を斬った。
その慣性のままに自らの身体を半回転させて部屋の壁を背にすると、
部屋の中央に立つ少女とその向こう側にいるゲオルグの姿が目に入った。

[ゲオルグ!]

フェイトが念話で話しかけると、少女のアクロバティックな動きに
目を丸くしていたゲオルグはハッと我に返ってフェイトの方に目を向ける。
そして、厳しい表情のフェイトと目が合うと、フェイトの言わんとすることを
理解して黙って頷いた。

次の瞬間、フェイトとゲオルグは少女に向かって床を蹴って飛びかかる。
自らをはさみ込むように突進してくる2人に対して、少女は表情を少しも変えずに
それまでと同じように棒立ちになっていた。

(いけるっ!)

自らの攻撃レンジに少女を捉え、斬撃のモーションに入ったゲオルグが
そう思って口元に笑みを浮かべるのも無理からぬことではある。
だがこのときは慢心とのそしりを免れないであろう。
自らを上回る高速を誇るフェイトの攻撃がかすりもせずに回避されたのを
間近ではっきりと見ていたのだから。

そして
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