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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第15話:終焉
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いのか? あまり失望させないでくれよ」

相変わらずエメロードの言葉が何を意味するか理解できずに苛立つフェイトに対し、
嘲笑を織り交ぜた言葉をエメロードが投げつける。
2人のやり取りを傍から見ていたゲオルグはエメロードの言葉に
苛立ちを感じ奥歯をギリっと鳴らしてエメロードを睨みつけていた。

「彼女は私がプレシア・テスタロッサが作り上げた技術を使って作りだした
 少女だよ。 まあ、君の妹と言えないことはないと思うね」

「え・・・・・」

嘲りの目線をフェイトに向けていたエメロードが発した言葉によって
部屋の中の空気が凍りついた。
フェイトは小さな驚きの声をあげたあと、茫然自失の表情で立ち尽くした。

「おっと・・・・・」

わずかな時間を置いて、エメロードは目を見開いて驚きの声をあげた。
その視線の先には、自分に斬りかかろうとするゲオルグと
その斬撃を受け止めた少女の姿があった。

「いきなり斬りかかってくるなんて野蛮だな君は。
 彼女が居なかったら私は今頃殺されていたね。危ない危ない」

ニヤニヤと笑いながら言うエメロードの顔をゲオルグは
怒りのこもった表情で睨みつける。

「デタラメを言うな!」

無表情なままの少女に斬撃を受け止められ、押し合いへしあいしつつ
ゲオルグはエメロードに向かって咆哮をあげた。

「デタラメ? 正気で言っているのか?
 君らはあの記録を見たんだろう? なら判るはずだ。
 私が言ったことが事実だとね」

ゲオルグやフェイトよりも身長の高いエメロードが
2人を見下ろすようにしながら、苛立ちの混じった口調でそう言うと、
ゲオルグとフェイトは自分たちが発見し、一読して衝撃を受けた
エメロードの研究記録の内容を思い返していた。

そしてエメロードは畳みかけるように言葉を繋ぐ。

「この少女は君と同じプロジェクトFの残滓とも言える存在なのだよ。
 言わば、この子は君自身が生んだと言っても過言ではないんだよ。
 つまり、この子を産んだ私の行動を否定するのは君自身を否定するのと
 同じだとは思わないかね?」

そこまでのエメロードの言葉を聞いたフェイトは衝撃で大きく目を見開き、
次いで肩を落とし、右手に握っていたバルディッシュをとり落とした。

部屋の中にバルディッシュが床に落ちた音が響き、ゲオルグは
一瞬フェイトの方に目を向ける。

(フェイト・・・・・)

エメロードの言葉で混乱したフェイトの心中を思い、
ゲオルグは悲しげな表情でわずかにうつむいた。

そのわずかな心の隙をついて、少女がゲオルグを突き飛ばす。
ゲオルグは俯きがちに立ちつくしているフェイトの隣に着地した。

そして次の瞬間、先ほどまでよりもさらに激
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