第二幕その八
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「あれなら」
「いや、湯豆腐は京都が本場なんだ」
「あっ、そうなんだ」
「そう、だからね」
それでだというのです。
「京都の湯豆腐は名物にもなってるんだ」
「特にその南禅寺の湯豆腐がなのね」
今度はチーチーが言ってきました。
「京都でも有名なのね」
「そうだよ、じゃあね」
「今度は南禅寺だね」
先生も王子に応えます。
「そこに行ってだね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「お昼までにはもう少し時間があるかな」
王子は自分の左手首の腕時計を見て言いました、その腕時計は日本製のとても正確なものです。しかもかなり壊れにくいです。
「じゃあもう一つ行こうかな」
「何処に行くの?」
「うん、東側だしね」
だからだというのです。
「平安神宮にしようかな」
「今度は神社だね」
先生は平安神宮と聞いてこう言いました。
「東だからだね」
「僕達結構な速さで動いてるからね」
「京都は信号が多いけれどね」
京都の特徴です、道が碁盤の目の様になっていてそれで十字路が多くなっていて信号もその十字路ごとにあるのです。
「スムーズにいけてるね」
「運がいいよ、休日なのにね」
車も少なめでというのです。
「だからもう一つね」
「平安神宮にもだね」
「行こうかな。けれどあそこは周りに他にも観られる場所があるし」
「それじゃあじっくり回らない?平安神宮の方は」
トミーは王子の言葉を聞いてこう提案しました。
「そうする?」
「そうだね、その方がいいかもね」
王子もトミーのその提案に頷きました。
「午後は平安神宮と京都タワーかな、あと四条なんかも行って」
「四条って?」
「京都の繁華街だよ」
そこが四条だというのです。
「土産ものとかが一杯あるんだ、あとそこにも面白いお寺があるし」
「じゃあまだ早いけれどね」
「うん、まずは南禅寺に行こうか」
王子もトミーの言葉に頷きました。
「それでお腹一杯になったうえでね」
「それでだね」
「午後はじっくり回ろうか」
「平安神宮に京都タワーにだね」
「そして四条にね」
それがこの日の予定だというのです。
「忙しくなるけれどいいよね」
「いいよ、王子に任せるよ」
先生は穏やかな笑顔で王子に答えます。
「そうしていこう」
「それじゃあね、次は南禅寺に行こう」
こうしてでした、皆は今度は南禅寺に向かいました。そして南禅寺に行くとその大きな山門においてでした。
チーチーはすぐに山門に登って下を見ます、王子はそのチーチーを見上げながら笑ってこうしたことを言いました。
「絶景かな、絶景かなってね」
「それ何なの?」
「歌舞伎である台詞なんだよ」
こうチーチーに説明するのでした。
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