TURN139 銀河の真実その六
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「しかし第八世代では相手に出来てだ」
「さらにだな」
「その上の世代ではな」
「既に第九、第十世代も開発出来るが」
「いや、それよりもだ」
「それよりも?」
「ここにいる者達だけがそれぞれ動かす強力な艦艇が欲しい」
柴神が今言うことはこうしたことだった。
「よりな」
「というと」
「超戦艦、それに超空母だ」
そうしたものが必要だというのだ。
「一隻で大怪獣を倒せる位のものがな」
「そこまで強力な艦艇をか」
「そうだ、必要だ」
無論ホワイトホールも行き来できるだけの航宙能力も必要である。
「開発出来るか」
「安心しろ、私を誰だと思っている」
レーティアは柴神に問いに毅然として答えた。
「レーティア=アドルフだ」
「出来るということだな」
「当然だ、私に不可能はない」
まさにだというのだ。
「どんな船でも開発してみせよう」
「では頼むぞ」
「暫く時間がかかるが」
それでもだというのだ。
「必ず開発する」
「どれ位かかる」
柴神はレーティアにその開発期間を尋ねた。
「開発、製造まで」
「半年か」
それ位だとだ、レーティアは答えた。
「それ位あればな」
「そうか、では半年耐えるか」
「それでいいのだな」
「早ければ早い程度いいが」
それでも半年あればというのだ。
「凌げる、チェリノブで充分にな」
「随分手強い相手なのですね」
山下は柴神の話からこのことを察して言った。
「どうも」
「油断出来ない相手だ、戦闘力だけでなく」
その他にもというのだ。
「厄介なことは大怪獣を操ることとこちらを洗脳してくることだからな」
「しかしあの外見だとな」
ダグラスはそのイモムシの身体から言う。
「そんなに知能は高くないだろ」
「そうだ、知能自体は言葉はあるが」
「高くないんだな」
「獣よりも低い位だ」
その程度だというのだ。
「さして高くはない」
「やっぱりそうか」
「そして女王に全てを支配されている」
「蟻なんだな」
「まさにな」
「本能だけか、じゃあ戦術は効果があるな」
普通の人間に対してもだ、ダグラスは柴神と話をしながらこのことを洞察した。
「わかったぜ」
「しかしだ、奴等は女王の下組織的な行動を取る」
柴神はこのことは釘を刺した。
「陣形を組むこともある」
「蟻みたによね」
キャロルはこのことを確認した。
「そうよね」
「そうだ、まさに蟻なのだ」
「蟻よりもずっと気持ち悪い姿だけれどね」
だがキャロルは蟻だと認識した。そうしてだった。
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