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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-15
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ういえば、虚ちゃんが質問なんて珍しいなぁーとか思いながら、虚が淹れた時間が経って少し冷めてしまったお茶に口をつける。
「最近、何か良いことありました? 特に同室の御袰衣蓮さんと」
ぶっと口に含んだお茶を噴き出しそうになるも、何とか堪える。目の前には大事な書類、そうでない書類が入り混じって積まれているために汚すわけにはいかなかったからである。
何とか吹き出しそうになったお茶を飲みこんだ楯無は、咳き込んだ。そんな楯無の反応を見た虚は、当たりだと確信する。
どうして虚が楯無の変わった理由を同室の蓮と決めたのか。それは、同室というだけではなくて、最近二人でいるところをたまに見られていたりする。さらには、模擬戦を態々蓮のいる教室まで行って申し込んだぐらいなのだ。これで無関係と言い張れるのだろうか。否、不可能である。
「……別に何もないとは言わないけど、何かあったとかはさすがに言えないわ。……でも、これだけは言えるわ。蓮は私の幼馴染なのよ? ずっと会えなかった私の大切な人なの。それこそ一生添い遂げたいと思うくらい…………」
そう言って楯無は座っている椅子をくるっと回して窓の方を向いてどこにも焦点を定めることなく、遠い何処かを見る。
そんな楯無に虚はどこか置いて行かれたような気がした。楯無の言葉は恋する乙女そのもの。最後まで言い切ることはなかったが、一生添い遂げたいと言った。心の底から愛していると言っているようなもの。虚は、まだ自分の立場や環境のせいか自分が好きというか、気になるというか、そんな男性には出会っていない。虚の親は恋愛はいいものだというけれど、まだそれがどうかは分からなかった。してみたいとも思えない。けれども、そういう時が来れば自分の恋するのだろうと勝手に自己完結して書類とまた向き合う。
楯無は考えに耽っていた虚を見て、少し唇を上げた。笑っているようにも見えるが、ニヤニヤを堪えようとしているようにも見えなくもない。でも、自分は自分で他人は他人なのだから、恋とかかなり脆いことをつつくのはさすがの楯無でもやらない。楯無だって冷やかしを受けたら嫌なのだ。こっちは至って真面目なのだから、そういう点をクリアしているから楯無は虚に蓮とのことを少しだけ話したのだ。
指を組み、手のひらを天井に向けて固まっていた体を伸ばした楯無は、また書類に取り掛かる。
これからしばらくの間、生徒会室には何かを書く音とハンコを押す音しか響かなかった。それは、夕食のための食堂が生徒のために開けている時間が少し過ぎるぐらいまで続いたのだった。
◯
「うあぁー疲れたー」
「おかえり、楯無。ご飯どうせ食べてないんだろ? 作ってやるから先に風呂に入ってこい」
「ほんとに!? ありがと。じゃあ、
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