暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep6青き空は怨嗟の業火に燃えて 〜Avenger's Judgement〜
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4人はハッキリとその肌で強烈な殺気を感じ取った。しかも自分たちに向けられている事が理解できてしまった。そして視認できるほどの距離にまでその姿を現した3人の白コート。“テスタメント”の幹部を名乗る14人の内の3人で間違いなかった。

「向こうは殺る気みてえだな。こいつはまず間違いなくセインテストじゃねえ。おい、テスタロッサ。奴らを捕まえて、セインテストの事を聞きだすぞ」

「うん!」

ヴィータに力強く答えるフェイト。午前中にレヴィからは大した情報がなかったと、ヴィヴィオからすでに聞いていた。ならばルシリオンの仲間となっている“テスタメント”メンバーを捕まえて情報を聞きだすしかないということになっていた。そして両勢力の魔導師は10mという距離を開けて邂逅を果たした。

「見つけた、ようやく会えた。忌わしき怪物ヴォルケンリッター」

中央に立つ白コートの男――カルドが告げる。

「・・・テスタメントだな。お前たちをテロリズム実行の容疑で逮捕する」

シグナムが鞘に納められた“レヴァンティン”の柄に手を伸ばしつつ告げる。

「殺せ殺せ殺せ殺せ」

「話を聞くような連中じゃねえみてぇだぞ、こいつら」

憎悪に満ちた怨嗟の声を聞き、若干引いているヴィータが呆れた風に口にした。昨日交戦した堅固なる抵抗者マルフィール隊より話が通じないと。

「我らはテスタメントがカルド隊。守護騎士ヴォルケンリッターをこの手で断罪するための部隊だ」

「なに・・・?」

カルドの言葉にシグナムの目が細められる。シグナムは昨日の事を思い出していた。“テスタメント”幹部の1人であるグラナードが去る直前に口にしていた言葉を。

――お宅らを唯一裁ける断罪者だ。それでお宅らは終わりだよ――

(我ら守護騎士に相応しい相手・・・だったか・・・)

「貴様らの悪逆非道によって散っていった者たちの怨嗟の声にてその身を滅ぼせ」

カルド隊の3人の足元に、大きな赤紫色の召喚魔法陣が展開される。シグナムは昨日交戦したグラナードと同種の敵であることを察知した。
“レヴァンティン”を抜き放つシグナム。“グラーフアイゼン”を構えるヴィータ。“バルディッシュ”をハーケンフォームにして警戒するフェイト。アギトはいつでもシグナムとユニゾン出来るように、シグナムから距離を取らずに警戒する。

「「「来たれ、業火の眷属ゼルファーダ!」」」

カルド隊は叫ぶようにこれから召喚される存在の名を告げた。その瞬間、召喚魔法陣からどす黒い闇色の炎が噴き上がり、カルド隊の3人を飲み込んだ。フェイト達はその強烈な熱波に耐えきれずに後退を余儀なくされる。
闇色の炎が集束していく。炎が治まっていく中、現れたのは白コートでなく闇色の炎が燻っている漆黒の甲冑を身に
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