暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep7澄み渡りし海上に白蒼の羽根は舞う〜Segen Ritter〜
[8/13]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
ルシリオンがその姿を現す。彼が放った散弾砲は攻撃のためではなく、はやてへ接近するのを感づかれない為の囮だった。轟音と閃光を以って、はやてと“ヴォルフラム”の索敵能力の妨害として利用していたのだ。
「はあああああっ!!」
――
知らしめよ汝の忠誠
(
コード・アブディエル
)
――
ルシリオンの右手にあるのは蒼の魔力の大剣。それを横一閃。はやてをベルカ魔法陣ごと薙ぎ払うかのように振るった。ルシリオンの持つはやての情報には、はやては広域型で接近戦は不得手とされていた。だから彼は接近戦を選んだ。自らも苦手とする接近戦を。
『ブリューナク、発射です!』
リインがそう口にした瞬間、放たれたのは射撃魔法。ルシリオンのフードに隠れた目が見開かれる。こんな魔法があるとは知らないと。
「ぐおっ!?」
至近距離で放たれた連続掃射の魔力弾、その数は9発。それらが全て防御も何もないルシリオンへと襲いかかった。直撃を受けたルシリオンが弾かれるかのように後方へと退く。コートの前を留めていたファスナーが壊れ、彼の纏っていた白コートが開く。黒を基調とした防護服が露わになった。それは、はやてとリインには憶えのある防護服だった。魔術師におけるバリアジャケット――戦闘甲冑と同じデザインの防護服だ。
「ルシル君。大人しく捕まってもらうよ!」
はやては掲げた“シュベルトクロイツ”を勢いよく振り下ろす。
「『クラウ・ソラス!』」
放たれる砲撃。ルシリオンを横っ跳びで回避すると同時に左手をはやてへと翳し、魔力弾を放ちつつ「我が手に携えしは確かなる幻想」ある呪文を口にした。はやてはそれが何なのか知っていた。
――スレイプニール――
はやての背にある三対の黒翼がバサッと羽ばたいた。すぐさま空へと上がり、何かをしようとしたルシリオンから距離を取る。はやては上空からこの空域を確認した。目下にはルシリオンが未だに“ヴォルフラム”甲板に立っている。
そしてもう1人の白コート、ノーチェブエナの姿をその視界に入れた。はやての目が見開かれる。ノーチェブエナの背にある三対の白翼を見たからだ。それは昨日、彼女が昼寝していた際に夢に見た大事な家族と同じモノだ。
「リイン・・・フォース・・・?」
『はい? どうかしたですか、はやてちゃん?』
「え? ううん、なんでも・・・(そんなわけない。リインフォースがおるわけが・・・)」
はやては頭からその考えを振り払い、現状において為すべきことを思考する。今はテスタメントの1人であるルシリオンを何としても捕縛する、と。
「アカシックトーメント!」
はやての足元から迫る閃光の柱。はやてはギリギリで閃光の柱を回避したが、衝撃波だけはもろに受けてしまった。両腕で顔を覆い庇う。帽子が吹き飛び
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ