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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep3新たな始まりは砲光の中で〜First encounter 1〜
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かせてもらおう」
シグナムが“レヴァンティン”の切っ先を白の男へと向ける。それでも白の男の飄々とした態度は変わらず、余裕に満ちていた。
「オレと
闘
(
や
)
るってか・・・。やめといた方が良いんじゃないかなぁ?」
フードの上から頭を掻く仕草をする白の男に、「それはなんだ? お前は私より強いと自負しているのか?」威圧感を放ちつつ、シグナムは鋭い眼光と共に白の男へとそう告げる。
「どうだろうなぁ。剣じゃオレは勝てないだろうな。何せ相手は、今は失われし“夜天の魔導書”の守護騎士プログラム“ヴォルケンリッター”が将、烈火の将シグナム殿だしよ」
「なっ!?」
シグナムの表情が驚愕に染まる。その事実を知るのは、管理局内でも本当に一握りの存在でしかないからだ。それを知っていて当然とでも言うように口にした白の男。シグナムは言い知れない不安を覚えた。
「つうわけで逃がさせてくれないっすか? シグナム一尉殿」
「っ! 待て!!」
シグナムが一気に距離を詰める。何故、管理局内でも第一級クラスの秘匿情報を知っているのかも含め、白の男に問い質すために動く。シグナムが戦闘行動に移ったことを視認した白の男は、飄々とした態度を変えずに話を続ける。
「さっきから謝ってなんだけどさ、お宅らには相応しい相手がいるんだよ、お仲間の中に。ソイツらがお宅らを斃すんだっていきり立っててさ、それを抑えるのも大変なんだよ。だからここでオレが落とされるわけにもいかねえし、あんたを撃墜するわけにもいかないってわけだ」
シグナムの疾い剣閃を紙一重で避ける白の男。シグナムは心の内で、我ら守護騎士に相応しい相手だと?と考える。何が相応しいのかは不明だが、おそらく良くない事だと感じた。
「でもま、こっちはこっちで逃げないといかねえし、ちょっとくらい傷つけてもいいよな・・・?」
そう言った瞬間、白の男は“レヴァンティン”を振るったシグナムの右手首を掴み取った。そして逆の右手で“レヴァンティン”の刀身を掴んだ。再度驚愕に染まるシグナムの表情。剣筋を見切られた。その上で“レヴァンティン”と腕を抑えられ、攻撃をキャンセルされた。これほどの動体視力を持つのは、シグナムが知る限り数えるほどしかいない。その数人の中に新たに追加された目の前に居る白の男。
「レヴァンティン!」
≪Explosion≫
“レヴァンティン”がカートリッジを1発ロードする。それと同時に“レヴァンティン”の刀身に炎が生み出された。
「うおおいっ!? 危なねぇ、ハァ、それが紫電一閃か。やっぱすげえな・・・!」
いきなり刀身に噴き上がった炎によって慌てて下がる白の男。手袋を外して、右手が火傷していないか確認している。しかしそれでも飄々とした態度は変わらない。
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