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とある物語の傍観者だった者
6話:大脱走劇
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URAに到着。どうぞ」

『こちら、コード・ハナカザリ。SRれべる0、次の指示を出すまでクラウチングスタートの構えで待機しといてください。どうぞ』

「了解。クラウチングスタートの構えで……って、ずっとこれで待つの??これって何かの罰ゲームだったっけ!?? どうぞ」

『SRれべる0、これも重要なミッションです。いついかなる場合でも瞬時に反応できる構えです。私を信じて大人しく指示に従い、指先の神経を研ぎ澄ましといてください。どうぞ』

「了解した。コード・ハナカザリの今日のパンツが花柄だとしても信用して構えよう。どうぞ」

『良い返事です。ではその構えから両手の人差し指と小指を地面から離してください。ピンと伸ばしてください、ターゲットを補足するまでの耐久勝負です。どうぞ』

「ムリムリムリ!! 親指痛いしなんか小指つった!?? 人差し指戻らなくなった!!」

『SRれべる0、ターゲットに聞こえてしまいますよ?静かにしてください』

「初春のいじわるーーー!!」

 ……なにしてんだか。





 視点、一二三サイドに戻る。

「はぁはぁ……くそっ、何でこうなった!??」

 逮捕される理由が見当たらなかった。

 だから、オレは逃げた。

「お待ちになって近簿さん! これ以上罪を重たくしない方が身の為ですの!! 逃げないでくださいまし!!」

 罪って何だ!??

 背後から白井黒子ちゃんが空間移動(テレポート)で追っかけてくる。

 そもそも逮捕される理由がないのだから、何も問題起していないのだから捕まる理由もなければ逃げる理由もないはずだ。

 でも、彼女がオレんちに空間移動で不法侵入して逮捕する、と告げた時には身体が反応してしまっていた。

 何も疚しいことがなければ反応することもなかったのに……

「あれか? 休日の朝から…はぁはぁ…義妹カワイイよ、はぁはぁ…的な(ゲーム)をしてたのがアウトだったか!!?」

「そんな犯罪を犯したんですの!? 罪を重ね堕ちるとこまで堕ちましたわね、近簿さん!!」

「あれ?違った!??」

 いらんこと言うて墓穴掘った!?

「だったら尚更調教…まずは逮捕する必要ですわね」

「調教って言った!?? オレに何する気ッ!??」

 中学生がナニ言い出す気だ!?

 もの凄くアカンやつや、18禁へお蔵入りやで。

「違いますの、近簿さんを真っ当な人間に更正させるための手段ですの」

 手段とか言っちゃってるよ、この子!?

「大丈夫ですの、ちょっとケツから血がでるだけで大したことないですの!!」

「大したことあるし女の子がケツとか言っちゃダメっ!!」

 血が出るとかヤバイだろ。

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