第二章
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「十二人って」
「バンドっていうよりも」
「そう、ちょっとね」
「バンドするにしてはね」
「多くない?」
「十二人だとね」
こう話した、皆で。流石に十二人のバンドは多いだろうというのだ。だがそれでもだった、皆私のその提案に対して。
何だかんだいってだ、こう言ってくれた。
「いいんじゃない?」
「そうよね」
「バンドってね」
「確かに数多いけれどね」
「卒業ライブとかね」
「いいわよね」
私以外の十一人の娘も頷いてくれた、人は多いにしても賛成だというのだ。それで私に今度はこんなことを言ってきた。
「じゃあ誰が何の楽器担当するか」
「今から決めよう」
「私ベースね」
「私ドラムね」
中には手を挙げて言ってきた娘もいた、早速。
「まあ楽器は軽音楽部から借りて」
「私軽音楽部だったから話するよ」
一人の娘が笑顔で言ってきた。
「後輩達にね」
「そう、じゃあそっちはお願いね」
「任せて、それじゃあね」
「とにかく誰が何の楽器を担当して」
「どんな曲歌うか」
「そういうの全部ね」
「進めていこう」
こう話してだ、そしてだった。
皆で卒業式の寂しさなんて忘れてその十二人で行う卒業ライブの話に入っていった。そうしてまず決めたのは。
楽器だった、そちらは。
「私がギター」
「ベースね」
「私ドラム」
「私キーボード」
「サックスは数があったから」
軽音楽部にだ、結構あった。ジャズをしているグループもあるので。
「こっちは四つ」
「あとマラカスに」
「タンバリン」
「それとパーカッション」
「それ私は」
最後に私だった、私はというと。
「ギターなのね」
「ギター二つでもいいでしょ」
「あの軽音楽部の漫画でもそうだったし」
ここで四コマ漫画の話も出た。
「いいでしょ」
「それじゃあね」
「ギターは二つでね」
「合わせて十二人」
「皆でヴォーカルとコーラスもやって」
「ライブやろうね」
「最後の最後でね」
こう話してだ、そしてだった。
私達はどの歌を歌うのか、誰がどの部分を歌うのかも詳しく話した。歌う場所も先生達とも話をした。このことは先生達も中々許してくれないと思ったけれど。
意外とだった、あっさりとした感じで。
先生もだ、こう言ってくれた。
「ああ、いいなそれ」
「いいんですか」
「私達が卒業ライブしても」
「ああ、折角の人生の節目だからな」
卒業というそれだからだというのだ。
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