第6話 最後の休息、そして戦へ………
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アちゃん、逃げない!!」
「………キツイ」
「痛っ!?」
衣装室に入ろうとノックをしようとした瞬間、勢い良くドアが開き、そこからドレス姿のアリシアが現れた。
元々綺麗な金色の髪をしていたアリシア。髪と同じ黄色のドレスはとても似合っている。
しかし鼻が痛い………
「あれ?レイジさんいらしてたんですか?」
「鼻が………」
「レイ、誰にやられたの………?」
「アリシア、君ですよ………」
「?」
いや、不思議に思われても………
「まあそれはともかく、どうですアリシアちゃんのドレス姿は?可愛いでしょ?」
鼻を抑えている俺をスルーして、アリシアを抱きしめるビオレさん。
完全に人形扱いだ………
「く、苦しい………」
「あっ、ごめんなさい。つい可愛いくて抑えられなかったわ」
「ビオレさんにしては確かに珍しいですね………」
「本当は姫様にって準備したドレスなんだけど、姫様ってこういうドレス好きじゃないから余り着ないのよね………だからガウル殿下に着せようとしたらダッシュで逃げちゃうし………」
ガウル、相当苦労して育ったんだな………
「………ってもしかしてビオレさんって以外と年増グホッ!?」
年増と言葉を漏らした瞬間、顔にめり込むほどの拳がレイジの顔に放たれた。
「私は小さいときからメイドをやっていたんです!!決して、決〜して!!年増なんかじゃありません!!」
「はい、済みませんでした………」
ビオレさんの鬼気迫る物言いにそう答えるしかななかったのであった………
「でやっ!!」
「っと」
さてその後、ドレスを着替え直し、普通の年頃の女の子が着る服に着替えたアリシアと手を繋ぎながら兵士達が訓練している中庭へ。
そこではガウルと兵士達が訓練していた。
「とりゃ!!」
「おっと」
袈裟斬り、横薙ぎなど様々な攻撃で斬り合うレイジとガウル。
訓練の様子を暫く一緒に見ていたレイジとアリシアだったが、ガウルの要請により、レイジも訓練に参加することになった。
「もらった!!」
「あっ!?」
レイジの放った横一閃の攻撃は見事ガウルの木の剣を弾き、
「俺の勝ちだな」
「くそっ………」
首もとに木の剣の先を向けたのだった。
「ちぇ、最近じゃ全く勝てないな………」
「まあ剣だったからな」
「それ以外でも勝てない事もあるし………」
とグチグチ言い始めるガウルに苦笑いしか出ないレイジ。
「でもそれでも100%じゃない………」
「アリシア………?」
そんな会話にいきなり入ってきたアリシア。しかも戦闘についての指摘だ。
「アリシア、分かるのか?」
「うん………魔力の流れが不自然………」
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