第6話 最後の休息、そして戦へ………
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「それで話とは何だ?」
あの後。俺はアリシアをビオレさんに任せ、レオと2人になった。
レオの部屋に行き、椅子に並んで座った。
結局アンネローゼの家はもぬけの殻だった。どこに行ったのかは俺もアリシアも分からない。
「さっきのアンネローゼについてだ」
「魔族の女か………」
「レオは彼女を捕らえたらどうするんだ?」
さっきの話を聞いて確信したが、魔族もフロニャルドに住んでいる人達も未だに互いを良く思っていない。
どちらも互いを危険だと思っている。
フロニャルドのみんなは今のままで別に問題無いだろうが、魔族の者達にとっては辺境に追いやられ、殆どの人が1人で生活しているのだ。
この世界を恨み、破壊しようと思ってもおかしく無いだろう。
「捕まえれば二度とこのような事を起こさせない為に城の牢に幽閉する」
「レオ………」
「言いたい事は分かる、だが今回の星詠みの原因も恐らく彼女のせいなのだろう。だったら許せる事ではない」
「レオ、聞いてくれ。彼女はレオと会わなかった俺だ。誰も助けてはくれず、種族の壁で迫害にあう。俺もレオに助けれられなかったらこうなっていたかもしれない」
「そんなこと………」
「無いと言い切れるか?魔族よりも特徴がない普通の人間を見て………?」
そう言うとレオは返す言葉が無いのか黙ってしまった。
勇者の様に受け入れられる場合もあるが、あれは勇者として呼ばれたからだ。
………まあ俺の場合は魔族の様な過去の出来事に無いので普通に受け入れてくれそうだが、実際はどうかなんて分からない。
「アンネローゼはずっと1人でいて寂しく辛かったんだ。愛する人も親友だった人もいなくなって………だからこそ俺は彼女を救いたいと思う。俺を受け入れてくれたガレットの皆のように俺も彼女にこの世界の居場所を作ってやりたい」
「………」
俺も言葉を聞いてもやはり簡単に納得は出来ないようだ。
「頼む、アリシアも彼女の事を気に入ってるし、あんな小さい子を悲しませたくないだろ?」
暫く静かになるレオの部屋。
その沈黙を破ったのはレオだった。
「レイジの気持ちは分かった。………だが星詠みの原因がその彼女ならどちらにしても捕らえねばならん。その時にレイジ、お前が説得せよ。それで駄目なら二度とこんな事態にさせぬよう幽閉する」
「………ああ、ありがとうレオ」
彼女が一体いつ動き出すか分からない。だが近々動き出すのは確実だ。
その時に必ず彼女を救ってみせる………
「ビオレさん、話が終わったのでアリシアを………」
レオと話を終えた俺はアリシアを迎えに、ビオレさんが何処に行ったのかメイドさんに聞いて、衣装室に来ていた。
「こら、アリシ
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