第七話 Memory
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がそう話すと、玖渚は暫く困惑した顔をした後。
「……ッッ! 嘘だ、そんなのは嘘だよ! 慧兄! 宵姉!」
そう言って、二人に向かって走り出した。
だが……。
その足は、二人の目の前で、急遽止まることとなる。
「え……」
唖然としながら、その場に倒れる玖渚を確認した後、俺は手に持っていた結晶を玖渚に向けて投げる。
同時に、二人に向かって走り、斬りかかった!
『ほう、重いな』
『中々の攻撃だね』
先ほどのサニーと違い、しっかりと防御してくる零式と宵闇。
流石、知力の高いAIを搭載してるだけはあるな。
横目で玖渚を見ると、未だに理解できないようなのか、その場に突っ伏したままだった。
……あいつがかかったのは、トラップ。
二人の前に展開されていた、眼には見えない、麻痺状態になるもの。
安易に近づくと、ああなるのだろう。
恐らく敵味方無差別になるもの、だから、コイツらは動かなかった。
あれを突破するためには、誰か一人が犠牲になる必要があった。
そうなると俺か玖渚のみ。
だが、俺がもしアレにかかったところで、玖渚が、コイツらに刃を向けられるとは思えない。
だから、不本意ながら、玖渚にかかってもらった。
別に嫌われようが、ギルドから抜けられようが、構わねぇ。
下手すりゃ、こっちが全滅だ。
死ぬよか、生きてる方がマシってもんだろ!
「ウォオオオオォォォォォオオオオオッッッ!!!」
叫びと同時に、スキルを発動させる。
グリュンヒル、第四のスキル。
Lv50になった時に覚えた、この攻撃!
一撃目は左から上への薙ぎ払い!
二撃目は右から右上から下へかけての振り下ろし!
そして、三撃目は下から上へ振り上げると同時に! その場で俺も跳ぶ!
ラストは、跳びながら、振りかぶったグリュンヒルをありったけの力で振り下ろす!
同時にノックバックが発動し、少しだけ零式と宵闇との距離が開く。
4コンボ連続で行うこの攻撃こそ、第四のスキル、『コンボ・テンペスト!』
特殊効果として、最後の一撃のみ、ノックバック効果が付与されている。
通常、SAOのスキルは何も消費するものがないが、この攻撃のみ、最大HPの10分の1を使用する。
スキルレベルが上がれば消費体力も少なくなるが、俺はまだ覚えてあまり経ってないからな……。
バーサーク状態で放つのは危険な技だ。
しかし、攻撃力は、全て当たれば折り紙つき!
その証拠に、俺には見えるぜ。
零式の体力が赤ゲージに突入し、宵闇も黄色になっているのが!
放った後の0,5秒の硬直時間。
『ハァッ!』
宵闇は持ち前のハガネノオウギで出だしの速い細剣スキルを発動。
体力ゲージが幾分か削れたことを確認すると同時に。
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