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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
名の継承
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。」
「なんだ?」
さて、どうしても言いたかったけどいえなかったこと、今のうちに伝えるとしますか。
「俺をここまで育ててくれて、ありがとうございました。」
そう言って頭を下げ、何か言われる前にその場を去った。
後ろからしゃくりあげるような音が聞こえるけど、聞こえなかったことにして。
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「どうもこんにちは、初代様。自己紹介とか、いる?」
「いや、別に必要ない。いっつも檻の中から見てたからな。」
初代様との挨拶は、こんな感じで終わった。
「で?俺に伝えることって?」
「まあ、それは見た方が早いだろうな。オレとぬうりひょんが契約した理由、鬼道が背負う仕事について。」
そう言いながら、初代様----確か、名前は
示道
(
・・
)
だったはずだ----は継承の間を出て、檻のさらに奥へと向かって行く。
まあ、何かあるんだろうな、とは思っていた。ただの人が何の代償もなしに大妖怪と契約できるわけがない。
だが、初代は何も代償とせずに契約したと伝えられてるし、実際に俺も、代償なしで契約しているようなものだ。そこに何か事情がなくては話が合わない。
「この中で見れるって事は、何かしらの封印が契約なのか?」
「そうじゃ。あれをどうにかするには、ワシら異形の力だけでも、おんしら人間の力だけでも足りなかった。ゆえに、ワシはそいつの一族に力を与えるという契約で、その任を任せた。」
異形側でも、人間側でもない存在。それがキーワードか。
「ほら、着いたぞ。これが、契約の代償だ。」
「これが・・・?」
示道が指すところには、よく分からない像がぽつぽつと八個・・・いや、九個並んでいた。さらに、像をさらに置くと思われる場所が、数え切れないほどある。
「なんだ?まさか、像のコレクションが契約の代償だとでも言うのか?」
「その言い方は間違ってはいないが、正しくもないな。正確に言えば、この像の元を封印し、この場で完全に封印することだ。」
「像の元・・・?まさか、こいつらが元は生きて外の世界にいたとでも言うのか?」
「ああ、その通りじゃ。」
・・・ありえない、真っ先にそう思った。
そこに現されているものに、俺は心当たりがない。
確かに、俺は湖札のように豊富すぎる知識を持っているわけでもない。だが、陰陽師の中でも中の上くらいの知識量はある。
その知識を元に考えても、こんなものに覚えはない。
こんな・・・一体の像が一体に見えない、一の存在のはずなのに二つの存在に見えるものなど。
確かに、異形の存在である妖怪や魔物、霊獣に神は何でもありの、混ざった存在だが、こんな・・・言葉で表しきれないことなど・・・
「そうか・・・確かに、これは
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