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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
名の継承
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は全て黒い。
「「「一族に受け継がれしは、忌むべき鬼の名。」」」
「「「一族が得しは、わずかの栄光と、多大な畏怖。」」」
「しかし、それが我らが名の象徴。道を踏み外しし、外道の象徴である。」
何人もの人が同時に言霊を唱え、それに俺が一人で返す。
「「「その名を継ぐことは、すなわち、汝も人を止めることである。」」」
「「「妖と契約し、その加護を得る、陰陽師にあらざる行為成り。」」」
「「「一族の歩みし道は、暗く染まり、一涙の光もなし。」」」
「だがしかし、我にはその道を進む覚悟あり。」
「「「我らには、その道を進みし義務がある。」」」
「「「我らには、その道を守りし義務がある。」」」
「「「我らには、その道を背負いし義務がある。」」」
「であれば、我もその一端を担おう。新たに道に踏み込み、わが身を染め上げよう。」
だんだんと、俺の和服も黒く染まっていく。
「「「汝、一族の業を背負う覚悟はあるか。」」」
「愚問成り。我、覚悟を持ってここに参上す。」
「「「汝、一族の責務を背負う覚悟はあるか。」」」
「愚問成り。我、覚悟を持ってここに参上す。」
そして、俺の和服が真っ黒に染まると、言霊を唱えるのは俺と父さんだけになった。
「我が名は一輝。一族の歩みし道を照らす者成り。」
「我が名は星夜。一族が歩みし道に、一時の輝きを与えるものなり。」
名の意味を唱え、継承は最後の一節に入る。
「汝、今ここに」
「我、今ここに」
「「大いなる鬼道の名を継承せん!」」
継承は終わり、俺の和服は完璧な漆黒に染まった。
黒よりも深い、無の色に。
「これで継承は終わりだ。」
「OK父さん。これで、皆を守る力が手に入った。」
次いつここに来るのか分からないし、少しくらいは話をしておこう。
「にしても、あそこまで継ぐことを拒否していた一輝が鬼道を継承するとは。」
「あれだって、本気で言ってたわけじゃねえよ。何かきっかけがあれば、いつでもこうなってた。」
これは間違いない。でなければ、とっくに陰陽師なんて止めてる。
「なんだか、オマエが継承したときと似たような流れじゃのう、星夜?」
「おとうさま・・・」
へえ、この人が俺のじいちゃんか。始めてみるな。
「確かオマエも、友を救うために継承を望んだのではなかったか?」
「言われてみれば、そうでしたね・・・懐かしいです。」
「へえ、父さんもだったんだ。」
まあ、意外ではない。何せ、片思いしてたころ母さんを助けるために命を賭けた人だ。
「それより、名を継いだもののみに知らせることがある。早く初代様のところに行くといい。」
「そんなことがあるんだ。じゃあ、そこに行く前に一つだけ言わせてくれ
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