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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
名の継承
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「お母さんかよ、お前は。」
「それもいいかもしれないわね。でも・・・まずは、この子が起きるまでにこの悪夢を終わらせましょう。」
「だな。さーて、いっちょ働くか!行くぞお前ら!」
了解(です)(なのです)!』

そう言って、その青年は二十一人の元魔王を引き連れて、魔王の討伐へ向かった。



         ==============



気絶してしまった黒ウサギが落ちないよう、しっかりと支えながら飛んでいた俺は、飛鳥たちを発見したため、そこに向かっていた。

「皆!無事か!?」
「一輝君。ええ!ここにいるメンバーは無事よ!」

俺はそのままディーンの肩に乗り、誰がいないのかを確認する。

「ジンはどこに?」
『方々探してみましたが、頭首殿の行方はつかめませんでした。』
「黒ウサギは無事なの?」
「ああ、大丈夫だよ。黒ウサギは、な・・・」

俺の言い方に疑問を抱いたのか、飛鳥が俺に尋ねようとすると、そのタイミングで黒ウサギが目を覚ました。

「っ・・・みな、さん・・・?」
「目を覚ましたか、黒ウサギ。」

黒ウサギを下ろすと、飛鳥が黒ウサギに近づき、ふらつく体を支えてくれる。
そして、飛鳥、耀、俺、ヤシロちゃん、スレイブ、音央、鳴央、アルマ、ディーンの姿を確認すると、

「・・・十六夜、さんは?十六夜さんはどちらに?」

そう、呟いた。
そして、全員の視線が俺に向かう。
・・・確かに、これは俺の役目だよな・・・

「十六夜は来ないよ。一人で残って、戦ってる。」
「なっ、」

そして、黒ウサギは表情を驚愕に染め、残りのメンバーは言葉を失った。

「俺が十六夜のとこに着いた時点で、あいつは腹を貫かれて重傷だった。それでもう逃げ切れないと思ったんだろうな。俺に黒ウサギを任せて、この現状の原因を作った魔王に一騎打ちを挑んだ。」

今の俺には、このことを説明する責任がある。
できる限り淡々と、あのときのことを語らなければ。

だが、黒ウサギにはそれが許せなかったようだ。俺につかみかかってきた。

「な、何てことを・・・!!一輝さんは陰陽師なのですよね!?それならば、あの魔王の正体は・・・いえ、もしそれが分からなくてもその霊格の高さはわかったはずです!」

確かに、俺にはあの龍の正体がつかめている。
前にラストエンブリオの件があった際に、軽く調べたのだ。

「アレは、魔王アジ=ダカーハは只の魔王ではありません!あれこそ、数多の神軍を退けた人類最終試練(ラストエンブリオ)ッ!十六夜さんであっても勝ち目は皆無です!それが分からないはずがないですよね!?」

・・・もう、淡々と語るのは無理だな。

「ああ、それくらい分かったさ!一目見て分からない
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