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DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第二十二話
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、さらに師より受け継いだ大弓を構える。月光を讃えた弓身をきらめかせ、《セレーネ》に光の矢が装てんされた。

「来い!《エオス》!――――風よ!汝が主の声を聞け!」

 リーリュウが《エオス》を構えて吹き鳴らす。とたんに、セモン達の体の内から湧きあげる力。支援(バフ)がかかったのだ。


 ――――そして。その時を待っていたかのように、最後の一人が動いた。

「……《エオス》、か……名を騙っただけの偽物か、それともただの偶然か……どちらにしても、あまりにも非力」

 フェーレイだった。《風の六王神》、《暁を守護する者》は涼しげというよりは冷たい表情を浮かべ、リーリュウを見つめる。そして、《ソレ》を呼んだ。

「見せてやろう、これが『本物』の《暁を呼ぶ女神(エオス)》だ」

 そして―――大気が、ひび割れる。青かった筈の空が、夜明け近くのオレンジに変わる。《(夜明け)》が、やって来る。同時に、上空に開いたのは緑の魔法陣。そこから、何かが降下してくる。

 やはり、《大天使アンダルギア=メタトロン》や《AEN》と同じ《聖巨兵》だ。大きく異なることは、オルガンなどの楽器をモチーフにしていることか。背中の部分の騎乗部と思われるところには、鍵盤が作られている。どこか女性を思わせるその姿は、しかし圧倒的な存在感をもってセモン達の前に降臨した。

 フェーレイはふわり、と飛び上がると、その鍵盤の前に座った。そして指を置き――――その音を鳴らす。

 悲壮感、絶望感、罪悪感……あらゆる負の感情が、その音の中に込められているように思われた。同時に、セモン達の体の中から湧き上ってきていたはずのエネルギーが消失する。バフが無効化されたのだ。

 異変はそれだけにとどまらない。セモン達の武器が、心なしか元気をなくした様にも思える。纏っていたオーラは勢力を弱めている。

 もっとも被害が大きかったのはラーヴェイだ。彼の《ギア》である黄金のゴーレム《イフリート》は、体から吹き上がる黄金の炎を弱め、機動を止めかけていた。

「これは……」

 絶句するコクト。答えたのは、事象を引き起こした当の本人であるフェーレイ。

「我が《ギア》、《暁を呼ぶ女神(エオス)》だ。放ったのは《滅びの音》第四楽章、《絶望の協奏曲》……お前たちにかけられたあらゆる魔術的加護を消失させる。ゴーレムは動きを止め、支援魔術は打ち消される」

 リーリュウの《支援》に対して、《妨害》……。それが、彼のそれと全く同じ名をもつ《ギア》の能力。

「さぁ、フィールドは整ったぞ。……暴れるがいい」
「おっけー。やっちゃうぞ!やっちゃうぞ〜!――――やっちゃえ、《メタトロン》!《殲滅の光(キリエ・セフィロトツリー)》」

 エリューラは放った
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